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小野原遺跡群

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/15624
DOI 二次元コード
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DOI http://doi.org/10.24484/sitereports.15624
引用表記 熊本県教育庁文化課 2010 『熊本県文化財調査報告257:小野原遺跡群』熊本県教育委員会
熊本県教育庁文化課 2010 『小野原遺跡群』熊本県文化財調査報告257
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ファイル
書名 小野原遺跡群
発行(管理)機関 熊本県教育庁教育総務局文化課 - 熊本県
有償頒布・配布ページ http://www.kumamoto-bunho.jp/
※ 有償頒布・配布していない場合もあります
書名かな おのばるいせきぐん
副書名 黒川広域基幹河川改修事業に伴う埋蔵文化財発掘調査
巻次
シリーズ名 熊本県文化財調査報告
シリーズ番号 257
編著者名
編集機関
熊本県教育庁文化課
発行機関
熊本県教育委員会
発行年月日 20100331
作成機関ID 43000
郵便番号 8628609
電話番号 0963831111
住所 熊本市水前寺6丁目18番1号
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
タイトル 肥後・阿蘇地域における弥生時代後期鉄器の諸問題
英語タイトル
著者
村上 恭通 , MURAKAMI Yasuyuki
ページ範囲 283 - 299
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 金属器
学問種別 考古学
テーマ 技法・技術 資料集成 流通・経済史
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 下扇原遺跡の鉄製品と鍛冶関連資料に関する一次報告の内容を受け、鉄製品のいくつかの器種と組成に関して論じ、最後に阿蘇地域における鉄の生産・消費形態に関する背景について試論した。
タイトル 地学的特性の基礎的研究(1)
英語タイトル
著者
長谷 義隆 , HASE Yoshitaka
ページ範囲 133 - 144
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 自然物
学問種別 地質学
テーマ 年代特定 その他
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 小野原遺跡群の地形と地質について述べた。阿蘇谷の谷底平野を構成するカルデラ埋積層を対象として遊水池切土面の観察およびボーリング調査を行い、その採取試料を用いて粒度組成分析、花粉分析、珪藻分析、火山灰分析および炭素 14 年代測定を実施した。
タイトル 地学的特性の基礎的研究(2)
英語タイトル
著者
長谷 義隆 , HASE Yoshitaka
奥野 充 , OKUNO Mituru
ページ範囲 145 - 146
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 自然物
学問種別 地質学
テーマ
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約) 小 野原A遺跡ボーリングコア試料の放射性炭素14年代測定と堆積物密度、CNコーダーによる全炭素(TC)、全窒素(TN)、含有量の測定を行った。なお、放射性炭素14年代測定はGEOCHRON LABORATORIES に依頼した。また、堆積物密度、全炭素、全窒素の測定は福岡大学理学部奥野研究室で測定した。その結果を用いて環境変遷について論じた。
タイトル 小野原A 遺跡の地震痕跡
英語タイトル
著者
宮崎 敬士 , MIYAZAKI Takashi
ページ範囲 147 - 150
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類)
学問種別 考古学 地質学
テーマ 資料集成 その他
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 小野原A遺跡7区では発掘調査により断層及び地震発生直後の状況を検出した。この地震は、約 2,000 年前に発生したM 6.8 程度の地震と推測できる。地震の規模が大きく、地震発生直後の様子を詳細に観察できるという点では全国的にも珍しい例であり、熊本県内においては 平面的に地震の痕跡を観察できた初例となる。熊本県下の地震痕跡検出遺跡一覧を付した。
タイトル 下扇原遺跡出土の植物遺存体
英語タイトル
著者
宮崎 敬士 , MIYAZAKI Takashi
ページ範囲 151 - 154
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 自然物
学問種別 考古学 文化財科学
テーマ 素材分析
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 下扇原遺跡は、集落のほぼ全体を発掘した。この発掘調査では植物遺存体を64基の遺構から検出し、整理及び分析を行った。その結果、(1)植物遺存体は、火処に多く残存する。下扇原遺跡例では 住居使用時には炉 、住居廃絶時には祭祀行為が該当する(2)堅果類は、その殻破片が火処において燃料として焼却されている可能性が高い(3)炭化米は1 房以下の稲が偶さか受熱した結果である可能性が高い(4)火処以外の箇所での検出例の少なさは、当該遺構における火の管理精度が高いことを示している、と整理した。
タイトル 下扇原遺跡出土の炭化種実
英語タイトル
著者
新山 雅広 , NIIYAMA Masahiro
株式会社パレオ・ラボ
ページ範囲 155 - 166
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 自然物
学問種別 文化財科学
テーマ 素材分析
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 下扇原遺跡竪穴住居跡の炉埋土等から出土した炭化 種実を検討し、当時の栽培・利用状況の推定を試みた。炭化種実は水洗洗浄によ抽出され、遺構・層位ごとにチャック袋に乾燥保存された試料である。これら試料について実体顕微鏡下で同定・計数・仕分け作業を行った。栽培植物として木本のモモ、草本のイネ、オオムギ、 コムギ、ムギ類、アワ、ア ブラナ類、アズキの仲間、ササゲ属、マメ科を、これら以外の利用植物としてオニグルミ、コナ ラ属、クリが存在する。
タイトル 小野原遺跡群出土の土器
英語タイトル
著者
弘中 正芳 , HIRONAKA Masayoshi
ページ範囲 167 - 180
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 土器
学問種別 考古学
テーマ 編年
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 小野原遺跡群の竪穴住居跡から良好な状態で出土した弥生時代後期の土器群を対象として分類、器種構成、型式的変遷から複数の段階を設定し、各段階における特徴を考察した。狩尾遺跡群の弥生時代後期の土器編年と対照し、狩尾遺跡群の第Ⅰ期から第Ⅳ期の前半段階までの時期にあたるとした。小野原遺跡群では、中期的な土器から後期的な土器へと移行し終わった2段階から3段階、精製土器とくに供膳に関する器種に変化がみられる3段階から4段階へと変わる時期に画期がある。4段階で免田式土器や安国寺式土器が出現することは、球磨川地域や東九州との交流を示唆しており、精製器種の変化の背景に他地域からの影響が考えられる。
タイトル 小野原遺跡群出土のガラス製品
英語タイトル
著者
谷澤 亜里 , TANIZAWA Ari
ページ範囲 181 - 206
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) ガラス
学問種別 考古学 文化財科学
テーマ 技法・技術 文化系統 素材分析 流通・経済史
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約) 小野原遺跡群からは、包含層からガラス勾玉 1 点、竪穴住居跡を中心にガラス小玉が計452点と多数のガラス製品が出土した。ガラス勾玉は鉛バリウムガラスを素材とした鋳型製作品である。ガラス小玉は引き伸ばし技法で製作され、青紺色カリガラスを素材とするものが最も多く、淡青色カリガラスのものがそれに次ぎ、黄緑色ソーダ石灰ガラス、淡緑色ソーダ石灰ガラス、青紺色ソーダ石灰ガラスのものが数点みられる。多量のガラス製品が、おそらく北部九州を経由して下扇原遺跡を中心とした小野原遺跡群に搬入されていることは確かであり、使用頻度の高さや組成の相違を考え合わせると、その入手は一回性のものというよりも複数回性のものである可能性が高い。このような状況は、阿蘇谷周辺にみられる青銅器・鉄器の分布の集中と、同様な性格のものとしてとらえうるだろう。
タイトル 小野原遺跡群出土の石製品
英語タイトル
著者
宮崎 敬士 , MIYAZAKI Takashi
ページ範囲 207 - 226
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 石製品
学問種別 考古学
テーマ 技法・技術 年代特定 素材分析
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約) 小野原遺跡群出土の石製品には、石庖丁等の農具、石斧、石匙、敲石、台石、掻器、砥石等の工具、石鏃等の武器、紡錘車等の紡織具、磨石、石皿等の調理具、勾玉、管玉等の装飾具、石剣等の祭祀具がある。これらの用途をもつ石製品は、製作技術からは玉類、打製石器類、磨製石器類に分かつことができる。ここでは、特に留意したい石製品、すなわち玉類、石鏃を中心とした打製石器、石鏃を中心とした磨製石器について記述した。
タイトル 下扇原遺跡出土「銅釦」の材質について
英語タイトル
著者
村上 隆 , MURAKAMI Ryu
宮崎 敬士 , MIYAZAKI Takashi
ページ範囲 227 - 230
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 金属器
学問種別 考古学 文化財科学
テーマ 素材分析 資料集成
他の電子リソース
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抄録(内容要約) 熊本県下扇原遺跡から出土した「銅釦」の材質を精査した結果、「銅釦」とは呼ばれているが、実際にはほとんど銅を含まない(スズ―鉛)合金、いわゆるピューター(Pewter)であることがわかった。金属製考古遺物に対して、少しでも緑青サビが見受けられると、「銅合金」として取り扱うことが多いが、実際にはさまざまな材質的特徴が見落とされている場合が少なくない。正確な材質を把握することの重要性を改めて強調した。
タイトル 下扇原遺跡出土鍛冶関連遺物の金属学的調査
英語タイトル
著者
大澤 正己 , OHSAWA Masami
ページ範囲 231 - 240
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 金属器
学問種別 文化財科学
テーマ 素材分析
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約) 弥生時代後期に比定される下扇原遺跡出土の溶着遺
物を1点調査した。主要鉱物はウスタイト(Wustite:
FeO)、 フ ァ ヤ ラ イ ト(Fayalite:2FeO・SiO2) で、局部的にヘイシナイト(hercynite:FeO・Al2O3)を含み、含鉄は殆んど無い。土器破片巻込みの異形椀形
滓の1種で、土器片は鍛冶炉底に敷込まれた小破片の
噛み込みが想定される。
タイトル 下扇原遺跡出土の鉄製品
英語タイトル
著者
村上 恭通 , MURAKAMI Yasuyuki
ページ範囲 241 - 282
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 金属器
学問種別 考古学
テーマ 技法・技術 資料紹介
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約) 下扇原遺跡から出土した鉄製品は1,522点であり、うち1,128点は竪穴住居、土壙等、遺構から出土している。うち、918 点について器種を分類し、506 点には実測図を示して説明した。また、鍛冶遺構出土鉄製品は620点であるが、うち531点について器種を分類し、295点は実測図を示して説明している。鍛冶遺構は8軒であり、遺跡最大の鍛冶遺構からは鉄製品や鍛冶関連遺
物が177点出土している。この他、鍛冶遺構から出土する鉄片類を多数出土した遺構4軒があるが遺構埋没過程で鉄片類が大量に投棄されたか流れ込んだ可能性が考えられるので、鉄器生産跡としては評価していない。
所収遺跡
遺跡名 下扇原遺跡
遺跡名かな しもおうぎばるいせき
本内順位 1
遺跡所在地 熊本県阿蘇市三久保
所在地ふりがな くまもとけんあそしみくぼ
市町村コード 43214
遺跡番号 94
北緯(日本測地系)度分秒 325704
東経(日本測地系)度分秒 1310141
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 32.9545 131.0257
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
19990823-20030806
調査面積(㎡)
18000
調査原因 河川
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
主な遺構
竪穴住居
土坑
円形周溝
主な遺物
土製品(弥生土器)
石製品(勾玉
管玉
打製石鏃
磨製石鏃
石庖丁
石皿
磨石
台石)
金属器(銅釦
鉄製品
鍛冶関連遺物)
自然遺物(炭化種実)
ガラス勾玉
ガラス小玉
ベンガラ
特記事項 銅釦+鉄製品+鍛冶遺構+ガラス勾玉+ガラス小玉+ベンガラ
遺跡名 小野原A遺跡
遺跡名かな おのばるAいせき
本内順位 2
遺跡所在地 熊本県阿蘇市狩尾
所在地ふりがな くまもとけんあそしかりお
市町村コード 43214
遺跡番号 91
北緯(日本測地系)度分秒 325702
東経(日本測地系)度分秒 1310134
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 32.9539 131.0238
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20000705-20041012
調査面積(㎡)
21000
調査原因 河川
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
主な遺構
竪穴住居
土坑
主な遺物
土製品(弥生土器)
石製品(管玉
丸玉
打製石鏃
磨製石鏃
石庖丁
石皿
磨石
台石)
金属器(鉄製品
鍛冶関連
自然遺物)
自然遺物(炭化種実)
ガラス小玉
ベンガラ
特記事項 鉄製品+鍛冶関連遺物+ガラス小玉+ベンガラ
要約 下扇原遺跡は竪穴住居86軒(うち鍛冶遺構8軒)、掘立柱建物1軒、円形周溝4基、溝3条、土壙40基(うち墓葬7基)を主要な遺構とする弥生時代後期の集落である。下扇原遺跡の主要な出土遺物は、土器を主体とする土製品、石皿、磨石、砥石、石鏃等を組成する石製品、ピューター製「銅釦」、及び鉄斧、鉄鏃、摘鎌、ヤリガンナ、錐等の鉄製品、並びに三角鉄片、棒状鉄片等の鍛冶関連副産物を組成する金属製品である。また、下扇原遺跡では大量のベンガラが出土した。回収したベンガラの量は、コンテナ24箱に及ぶ。
小野原A遺跡は竪穴住居18軒、土壙7基を主要な遺構とする弥生時代後期の集落である。小野原A遺跡の主要な出土遺物は、土器を主体とする土製品、玉類、石皿、磨石、砥石、石鏃等を組成する石製品、鉄斧、摘鎌、ヤリガンナ等の鉄製品、並びに棒状鉄片等の鍛冶関連副産物を組成する金属製品、小玉から成るガラス製品である。

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