下扇原遺跡出土の炭化種実
新山 雅広
( NIIYAMA Masahiro )
株式会社パレオ・ラボ
下扇原遺跡竪穴住居跡の炉埋土等から出土した炭化 種実を検討し、当時の栽培・利用状況の推定を試みた。炭化種実は水洗洗浄によ抽出され、遺構・層位ごとにチャック袋に乾燥保存された試料である。これら試料について実体顕微鏡下で同定・計数・仕分け作業を行った。栽培植物として木本のモモ、草本のイネ、オオムギ、 コムギ、ムギ類、アワ、ア ブラナ類、アズキの仲間、ササゲ属、マメ科を、これら以外の利用植物としてオニグルミ、コナ ラ属、クリが存在する。