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幅・津留遺跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/70481
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DOI http://doi.org/10.24484/sitereports.70481
引用表記 熊本県教育委員会 2019 『熊本県文化財調査報告336:幅・津留遺跡』熊本県教育委員会
熊本県教育委員会 2019 『幅・津留遺跡』熊本県文化財調査報告336
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書名 幅・津留遺跡
発行(管理)機関 熊本県教育庁教育総務局文化課 - 熊本県
有償頒布・配布ページ http://www.kumamoto-bunho.jp/
※ 有償頒布・配布していない場合もあります
書名かな はばつるいせき
副書名 熊本県道28号熊本高森線道路整備事業に伴う埋蔵文化財発掘調査
巻次
シリーズ名 熊本県文化財調査報告
シリーズ番号 336
編著者名
編集機関
熊本県教育委員会
発行機関
熊本県教育委員会
発行年月日 20190331
作成機関ID 43000
郵便番号 8628609
電話番号 0963831111
住所 熊本県熊本市中央区水前寺6丁目18番1号
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
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備考
所収論文
タイトル 幅地区における墓域の土器廃棄遺構と出土土器
英語タイトル
著者
石田 智子 , ISHIDA Tomoko
ページ範囲 277 - 288
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡 考古資料
史跡・遺跡種別 集落 祭祀
遺物(材質分類) 土器
学問種別 考古学
テーマ 技法・技術 編年
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引用表記
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抄録(内容要約) 集団墓の墓群周辺に土器廃棄遺構を設置する事例としては、幅地区は最南端に位置している。弥生時代中期の甕棺墓制にともなう墓域における土器廃棄行為としては、最も遅い時期まで実施している事例のひとつであり、最終焉の状況を示す。筑紫地域や日田地域との類似性が確認できるが、幅地区独自の要素も多数みられる。墓域で土器廃棄を長期間にわたって継続的に実施する葬送行為は、北部九州全体の動向と共通する。
タイトル 幅・津留遺跡出土砥石の検討
英語タイトル
著者
森 貴教 , MORI Takanori
ページ範囲 289 - 294
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 考古資料
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 石器
学問種別 考古学
テーマ 技法・技術
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引用表記
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抄録(内容要約) 幅・津留遺跡出土の砥石を対象として、砥石目・形態(定形・不定形)・使用石材・使用痕(溝状痕、光沢、錆状付着物)・重量について分析し、砥石の消費形態に幅地区と津留地区とで差異があることを指摘した。出土様相の空間的な差異を時期差と捉えられるのであれば、弥生時代中期後半から後期にかけての鉄器化の一端を示しているといえる。また、津留地区出土砥石に青灰色泥岩製のものが認められ、北部九州から搬入されたものと考えられる。
タイトル 幅・津留遺跡出土のガラス製品
英語タイトル
著者
谷澤 亜里 , TANIZAWA Ari
ページ範囲 295 - 303
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生 古墳
文化財種別 考古資料
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) ガラス
学問種別 考古学 文化財科学
テーマ 技法・技術 素材分析
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引用表記
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抄録(内容要約) ガラス管玉は、鉛バリウムガラスを素材とし、全体的な形状がエンタシス型を呈する。ガラス小玉は、製作技法・法量・材質から、Indo-Pacific Beadsの範疇で理解できる。以上のガラス管玉・ガラス小玉は、埋葬遺構では弥生時代後期前半~中頃に主体となる種類である。阿蘇カルデラ内全体の傾向として、ガラス小玉の出土点数でいえば弥生時代後期前半が多いが、住居への廃棄事例の数自体は弥生時代後期後半~終末期のほうが多く、墓への副葬も終末期の段階ではじめてみられるようになる。
タイトル 幅・津留遺跡の玉類とその製作技術
英語タイトル
著者
大坪 志子 , OHTUBO Yukiko
ページ範囲 305 - 316
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 考古資料
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 石製品
学問種別 考古学 美術史 地質学
テーマ 技法・技術 素材分析
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引用表記
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抄録(内容要約) 幅・津留遺跡の人々は、碧玉製やグリーンタフ製の管玉製品を他地域から入手する一方で、滑石を中心に多様な石材を調達し、自身も玉の製作をおこなった。本遺跡の玉の製作をもっとも特徴づけるのは、その製作において、成形・整形に金属製の工具を使用するという、他ではみられない技術を用いたことである。鉄製品を石の加工に実際に用いることができた背景には、鉄製品の卓越した供給力があった。製作した玉は基本的には遺跡内で消費されたと推定した。
タイトル 幅・津留遺跡出土鉄製品の検討
英語タイトル
著者
鄭 宗鎬 , Jeong Jong-ho
村上 恭通 , MURAKAMI Yasuyuki
ページ範囲 317 - 354
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生 古代(細分不明)
文化財種別 考古資料
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類)
学問種別 考古学
テーマ 技法・技術
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約) 幅・津留遺跡では、刀子、穿孔具を含む尖端工具が多く、小型鉄器が多いことは、この遺跡で行われた玉生産にあることは間違いない。道幅・津留遺跡の発掘調査と既往調査の成果を対比した結果、阿蘇カルデラ内でも南郷谷地域と阿蘇谷地域の弥生時代の鉄器に共通点と相違点を見いだすことができた。また、鍛冶遺構出土品の特徴に差異が認められることから、阿蘇カルデラ内と阿蘇カルデラ外では鍛冶活動への専業性が異なる可能性を示した。
タイトル 幅・津留遺跡出土遺物の諸問題
英語タイトル
著者
宮崎 敬士 , MIYAZAKI Takashi
ページ範囲 355 - 366
NAID
都道府県 熊本県
時代 弥生
文化財種別 史跡 考古資料
史跡・遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 石器 石製品
学問種別 考古学
テーマ
他の電子リソース
引用表記
wikipedia 出典テンプレート : {{Citation ... 開く
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抄録(内容要約) 竪穴建物から出土する角礫群は、接合作業により、規格性をもつ柱状の角礫と石皿の破片とに弁別できることが明らかになった。イノシシ形石製品は、形態、法量、時期が土器片加工品と近似し、分布地域も隣接している。しかし、素材、厚さ、重さ、機能部位が特定できるか否か、が異なる。遺構から出土した赤彩土器の破片量を、その重さを計り比較した結果、赤彩土器の出土量は、遺構の用途と堆積過程に規定されていた。粗製甕は、主に竪穴建物から出土し墓域では検出されないこと、弥生時代後期の土器群に共伴することの2 点が判明した。
所収遺跡
遺跡名 幅・津留遺跡
遺跡名かな はば・つるいせき
本内順位
遺跡所在地 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字両併字幅、熊本県阿蘇郡高森町大字高森字津留
所在地ふりがな くまもとけんあそぐんみなみあそむらおおあざりょうへいあざはば、くまもとけんあそぐんたかもりまちおおあざたかもりあざつる
市町村コード 43429
遺跡番号 019
北緯(日本測地系)度分秒 324834
東経(日本測地系)度分秒 1310658
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 32.8128 131.1138
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20061201-20150227
調査面積(㎡)
8748
調査原因 道路整備
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
主な遺構
弥生時代 土壙墓271基
竪穴建物70軒
条溝3条
円形周溝1基
古墳時代以降 竪穴建物5棟
主な遺物
弥生時代 土器
絵画土器片
勾玉
管玉
打製石族
石包丁
石皿
磨石
台石
イノシシ形石製品
鉄器
鍛冶関連遺物
青銅器
ガラス小玉
ガラス管玉
ベンガラ
古墳時代以降 鉄滓
鉄鏃
巡方
滑石製石鍋(破片)
特記事項 木棺土壙墓、直葬土壙墓、土器廃棄遺構、攻玉遺構、鍛冶遺構、ガラス製品、ベンガラ、鉄器
要約 弥生時代中期の集落と弥生時代後期の集落が、阿蘇カルデラ内の台地縁辺部で発掘された。両集落は、居住域を条溝が囲繞し、条溝外に墓域が位置している。墓域には、木棺土壙墓、直葬土壙墓が組成する。中期集落に伴う墓域には、土器廃棄溝(土壙)が配置され、多量の赤彩土器が出土した。後期集落には攻玉遺構(2棟以上)、鍛冶遺構(2棟以上)が伴う。鉄製品には鏃、刀子、斧、ヤリガンナ、小型工具、尖端工具、船底形鉄器、鎌、摘鎌等があり、武具・狩猟具、農具、工具が組成する鉄器群となる。三角鉄片等、鍛冶関連遺物も出土した。ガラス製品はすべて玉類で、カリガラス小玉13点、ソーダ石灰ガラス小玉1点、鉛バリウムガラス製管玉1点が出土した。攻玉遺構では勾玉未成品が複数出土し、攻玉遺構の可能性が高い遺構では管玉未成品も出土した。ベンガラが出土した。出土土器には、北部九州、東部九州の土器が含まれる。 

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