幅・津留遺跡出土のガラス製品
谷澤 亜里
( TANIZAWA Ari )
ガラス管玉は、鉛バリウムガラスを素材とし、全体的な形状がエンタシス型を呈する。ガラス小玉は、製作技法・法量・材質から、Indo-Pacific Beadsの範疇で理解できる。以上のガラス管玉・ガラス小玉は、埋葬遺構では弥生時代後期前半~中頃に主体となる種類である。阿蘇カルデラ内全体の傾向として、ガラス小玉の出土点数でいえば弥生時代後期前半が多いが、住居への廃棄事例の数自体は弥生時代後期後半~終末期のほうが多く、墓への副葬も終末期の段階ではじめてみられるようになる。