第9章 総 括
木村 高
濱松 優介
木村 恵理
【縄文時代】多量に出土した早期中葉の土器群は、いわゆる鳥木沢式に比定される。また、2基確認された土器埋設遺構は、全国的に見ても僅少な事例。後期中葉に帰属する竪穴建物跡群には出入口関連施設を有するもの、柱穴配置が明確なものを含む。また、これらから出土した一括資料には、十腰内遺跡第Ⅱ群土器と同Ⅲ群土器およびその中間的な様相を持つものがある。
【古墳時代】6基検出された土坑墓はすべて前期に属し、「柱穴状ピット」を伴う4基と、それを伴わない2基に分かれる。
北の続縄文文化の要素(柱穴状ピット・袋状ピット・続縄文土器・剥片)と南の古墳文化の要素(古式土師器・鉄製品・各種要約玉類)が複雑に混淆している。
【奈良・平安時代】平安時代では2時期の集落跡を確認。火山灰(To-a・B-Tm)降下前の集落では焼失建物跡が多く、刀装具や鋸とみられる鉄製品など県内では出土例が少ない遺物が出土した。火山灰降下後の集落からは羽口や鉄滓等の鉄生産関連遺物が多量に出土した。中でもカマドの芯材として転用された大型の羽口は注目される。
【中近世】四面庇の掘立柱建物跡とカマド状遺構は、天間館跡との関連性がうかがわれる。
【古墳時代】6基検出された土坑墓はすべて前期に属し、「柱穴状ピット」を伴う4基と、それを伴わない2基に分かれる。
北の続縄文文化の要素(柱穴状ピット・袋状ピット・続縄文土器・剥片)と南の古墳文化の要素(古式土師器・鉄製品・各種要約玉類)が複雑に混淆している。
【奈良・平安時代】平安時代では2時期の集落跡を確認。火山灰(To-a・B-Tm)降下前の集落では焼失建物跡が多く、刀装具や鋸とみられる鉄製品など県内では出土例が少ない遺物が出土した。火山灰降下後の集落からは羽口や鉄滓等の鉄生産関連遺物が多量に出土した。中でもカマドの芯材として転用された大型の羽口は注目される。
【中近世】四面庇の掘立柱建物跡とカマド状遺構は、天間館跡との関連性がうかがわれる。