The Life and Work of Kanō Naizen
狩野内膳考
Narusawa Katsushi
( 成澤 勝嗣 )
狩野内膳(1570--1616)は戦国武将・荒木村重の家臣の子として生まれ、狩野派の門人となった画家である。当館の所蔵する「南蛮屏風」や、豊臣秀吉七回忌の祭礼を描いた「豊臣祭礼図屏風」(豊国神社蔵)の筆者として知られている。豊臣家のお抱え絵師として活躍し、「南蛮屏風」を得意の画題としたらしい。
本稿では彼のサインをもつ作品の中から、内膳自筆と考えられる基準作をまず選定した。ここには内膳21歳の若描きである須磨寺所蔵の「平敦盛像」も含まれる。さらに工房作を検討した結果、「南蛮屏風」や水墨略画の押絵貼については、内膳没後も工房内で作り続けられていた可能性が高いことを指摘した。
本稿では彼のサインをもつ作品の中から、内膳自筆と考えられる基準作をまず選定した。ここには内膳21歳の若描きである須磨寺所蔵の「平敦盛像」も含まれる。さらに工房作を検討した結果、「南蛮屏風」や水墨略画の押絵貼については、内膳没後も工房内で作り続けられていた可能性が高いことを指摘した。
成澤勝嗣 1985「狩野内膳考」 『神戸市立博物館研究紀要』
https://sitereports.nabunken.go.jp/en/article/19848
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