発掘調査の成果
下高 大輔
( SHIMOTAKA Daisuke )
彦根藩校である弘道館跡の具体的な保存整備計画を策定するために、藩校の範囲と遺構の確認を目的として発掘調査を実施した。その結果、藩校の南限と主要施設(講堂・公館)の原位置が確定するとともに、絵図資料と遺構の照合によって1間が1.84mであることがわかった。また、出土した軒平瓦が比較的少なく、小破片ばかりであったことは、移築の際に基本的には再利用され、解体時に破損したものだけが放棄され、埋没した結果だと考えられる。