栃木県足利市樺崎渡戸須恵器窯跡の検討
Study about 7th-Century Kiln Site of Sue Pottary at Kabasaki Watado, Ashikaga City,Tochigi Prefecuture.
内山 敏行
( UCHIYAMA Toshiyuki )
古墳時代終末期(7世紀前半)の樺崎渡戸窯跡の須恵器を分析する。甕の斜線文、瓶類の形状、燃料選択と自然釉の状況などからみて、畿内や東海に始発する系譜が主体である。群馬系工人は少数で、足利地域と群馬県東部の少し距離を置いた関係を示す。供給先は不詳だが、特定古墳群を中心として集落にも少量供給したと推定した。土師質板状品が仮に塼である場合は、近畿地方の流行を墓に採用していたことになる。