細谷地遺跡出土ガラス小玉の分析
奈良文化財研究所 田村朋美
細谷地遺跡第36調査RA246竪穴建物跡の埋土中層から出土したガラス小玉について、実態顕微鏡観察および蛍光X線分析法による材質分析を実施。ガラス小玉は「引き伸ばし法」で製作され、基礎ガラスの材質はソーダガラスで、化学組成から植物灰タイプに相当することがわかった。その生産地は西アジア~中央アジアと考えられ、日本列島には古墳時代中期後半から後期後半ごろまで流入が続いたものである。