越後平野における地震痕跡-液状化跡を検出した遺跡の立地-
Traits of Earthquakes in the Echigo Plain: Locations of the Sites Where Traits of Soil Liquefaction were Identified
加藤 学
( KATO Manabu )
越後平野は、液状化が発生しやすい環境にあり、能登半島地震においても甚大な被害が発生した。遺跡調査でも液状化跡が多数発見されている地域であり、縄文時代後期から江戸時代の65遺跡で痕跡を確認した。その立地を検討した結果、標高10m以下の範囲、河川や潟湖に近い範囲で検出されており、地下水を多く含む地域で液状化が発生したと考えられた。また、新潟地震と能登半島地震においては、液状化が同じ範囲で繰り返されたが、複数時期の液状化跡が検出された遺跡が多数認められた。このことは、過去に液状化した地域において、今後も液状化を繰り返す可能性を示している。