石垣保存修理の成果
池田 隼人
( IKEDA Hayato )
彦根城跡の石垣保存修理に伴う調査であり、裏込めと、石垣下位に松材を用いた胴木が確認された。裏込めは栗石層が狭く、基本的には版築状の盛土からなり、盛土はそのまま延長して土塁を形成している。また石垣下に胴木があることは、胴木が地盤沈下を防ぐものであるため、彦根城が構築された金亀山周辺が湿地帯であるという絵図等からの推定を追認する根拠となった。