静岡県における縄文時代の14C年代の集成と検討
三好 元樹
時間の長さを明らかにすることは、型式学や層位学では難しく、自然科学分析によって主に行われている。14C年代測定を用いた縄文時代の研究はAMS法の利用により大きく進展しており、特に土器付着炭化物の測定が可能になった点が重要である。土器付着炭化物は土器そのものの年代を示し、土器型式に年代を与える作業に役立つ。本論では、他地域で作られた時間軸を参照しつつ、これまでになされた静岡県の14C年代を概観した。特に他地域で測定が進められていない、早期後葉~前期初頭の土器について詳しく検討した。
また、それぞれの土器型式に与えられた年代をもとにして、遺構出土炭化物の年代を土器型式に対応させていった。土器付着炭化物の測定例は、未だ不十分であり、より多くの分析が行われるのを待って、それぞれの土器型式の年代は更新される必要がある。
また、それぞれの土器型式に与えられた年代をもとにして、遺構出土炭化物の年代を土器型式に対応させていった。土器付着炭化物の測定例は、未だ不十分であり、より多くの分析が行われるのを待って、それぞれの土器型式の年代は更新される必要がある。