臨海の古墳時代集落 松崎遺跡の歴史的素描
早野 浩二
本稿では松崎遺跡における多品目に及ぶ遺物の類型的分析を基礎として、臨海に立地する古墳時代集落遺跡としての側面を照射した。結果、遺跡は塩生産のみならず、海産物の生産、生産用具の製作、軍事活動等が複合した多角的な生産活動によって支えられていたことを明らかとした。続けて遺跡が成立する過程の検討、遺物類型が類似する遺跡との比較、集団の社会位置の相対化を通じて、遺跡が一定の政治的意思に沿って、計画村落として成立した構図を提示した。その構図は、屯倉制・部民制を基礎とする領域・人身的な支配の前提でもあった。それらの制度によって支えられた生産体制は、古代における貢納経済を前提とした生産体制とは本質的に異なっていた。
NAID :
Prefecture :
Aichi Prefecture
Age
古墳
文化財種別
考古資料
史跡・遺跡種別
集落
遺物(材質分類)
学問種別
考古学
テーマ
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Created Date :
2021-11-26
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