春日井市勝川遺跡出土木製品の再検討
樋上 昇
春日井市勝川遺跡は濃尾平野東部の庄内川中流域に所在する弥生中期~江戸時代の遺跡である。この遺跡からは弥生中期後葉、弥生後期~古墳前期初頭、5 世紀後半、8 世紀後半、9 世紀後半~ 10 世紀の5 時期におよぶ木製品378 点が出土している。このうち、既報告分は132 点で、残り246 点は未報告のまま収蔵されている。この未報告分の木製品のうち、26 点を実測し、既報告分の樹種同定結果とあわせて報告した。さらに遺跡の立地、遺構、各時期の器種組成・樹種を検討した結果、弥生中期~ 5 世紀後半の勝川遺跡は集落が営まれた洪積台地上に豊富にあったブナ科主体の広葉樹材を伐採・加工し、他の集落への供給もおこなう、庄内川流域における木材流通の拠点的な性格を担っていたと推定した。
NAID :
Prefecture :
Aichi Prefecture
文化財種別
考古資料
史跡・遺跡種別
遺物(材質分類)
木製品
学問種別
考古学
テーマ
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Created Date :
2021-11-26
wikipedia 出典テンプレート :
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