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A Consideration of Regional Map with Pictures of Forty-eight Foreign Peoples
世界四大洲図・四十八ヵ国人物図屏風考ー典拠と成立事情をめぐって

Katsumori Noriko ( 勝盛 典子 )
「世界四大洲図・四十八ヵ国人物図屏風」(神戸市立博物館蔵) は、世界の四大陸と四十八ヵ国の人物図を描く六曲一双の地図屏風である。筆者は、壁地図「ブラウ世界図」と「フィッセル改訂ブラウ世界図」(いずれも東京国立博物館蔵) の舶載時期を明らかにする目的で。17世紀から18世紀前半の『オランダ商館長日記』やオランダ側の貿易文書から地図や天地球儀にかかわる情報を抽出し、日本側の資料とあわせて検討するなかで、1690年の仕訳帳に記載された4枚の大陸図が本屏風の典拠となったファルク製壁地図であるとの推論に至った。 本稿は、『オランダ商館長日記』、唐絵目利や万国人物図についての関係資料を新たに提出したうえで、図像の典拠と屏風の成立年代および制作者 (画家) を明らかにするために、本屏風の内容を読み解き、その成立事情について考察した。その結果、これまで、長崎系の画家による18世紀後半から19世紀の作品とされてきた本屏風について、1690年舶載のファルク壁地図を、1718年に八代将軍徳川吉宗に献上する目的で模写したものであることを明らかにした。また、献上品にふさわしく、最先端の海外情報を盛り込んだうえで再構築した東西世界を象徴する図像を、長崎奉行に仕える阿蘭陀通詞と絵師が総力を結集して制作した作品であることを提示し、画家については、御用絵師兼唐絵目利の小原慶山 (?~1733) が関与した可能性を指摘した。
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史跡・遺跡種別
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Created Date : 2021-11-22
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