The creation and development of widely distributed pottery types in the Yayoi period
考古学研究会第69回総会・研究集会講演 弥生時代における広域分布土器型式の形成と展開
ISHIKAWA Hideshi
( 石川 日出志 )
縄文・弥生時代研究では多数の土器型式(様式)が設定され,各種文化事象を検討する際の相対的年代基準となるとともに,文化の地域性を検討する糸口ともなっている。しかし,弥生時代の土器型式の形成と展開を見た時,縄文土器の場合とかなり異なる現象が認められる。複数の土器型式が混淆・融合して新たな土器型式が狭い地域で形成され,そのあと分布範囲を一気に拡大する現象である。これをここでは広域分布土器型式と呼ぶ。その典型例として,弥生時代中期・中央高地の栗林式,北陸の小松式,弥生時代前期・西日本の遠賀川式の三つの土器型式を取り上げて,その具体像を確認する。そのような現象が生じるのはなぜか。この三型式の分布拡大には,本格的灌漑稲作,集住・環濠集落と拠点性,新しい墓制,特産品(とその流通)が共通して伴う。混淆・融合によって新たに形成された土器型式は,これら諸文化要素とともに文化・社会システムを構成するパッケージとして分布の拡大が起きたと考える。
石川日出志 2023「考古学研究会第69回総会・研究集会講演 弥生時代における広域分布土器型式の形成と展開」 『考古学研究』
https://sitereports.nabunken.go.jp/en/article/127633
NAID :
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Age
弥生
文化財種別
史跡・遺跡種別
遺物(材質分類)
学問種別
考古学
テーマ
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Created Date :
2025-08-11
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