第Ⅷ章 赤羽根 六図C遺跡
田中 万智
中世から近世にかけての道状遺構が全域で確認された。道状遺構の硬化面は少なくとも6層確認でき、遺構覆土中の火山灰包含状況からは中世以降、連綿として「道」が機能していたことが窺われる。本遺跡の南辺部を東西方向に走る県道44号は旧大山街道と推測されている地点である。調査成果からは、無遺物の地山漸移層であるⅣ層を掘り込む溝状遺構と推測される遺構覆土(第20・21層)がある程度埋没した段階で、第18・19層土により路面を平坦に道普請したものと推測される。その後は使用と道普請を繰り返して、現在はアスファルト舗装の県道44号になったものと考えられる。
田中万智 2025「第Ⅷ章 赤羽根 六図C遺跡」 『公共下水道布設関連遺跡調査報告Ⅲ』茅ヶ崎市埋蔵文化財調査報告
https://sitereports.nabunken.go.jp/en/article/127185
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