中原 4 号墳出土鉄鏃について
菊池 吉修
中原 4 号墳は東駿河では最多の鉄鏃が出土し、半数近くを平根鏃が占めることが大きな特徴である。出土位置や形態から 2 回の埋葬行為に伴い副葬されたものと考えられるが、そのほとんどが初葬に伴うものである。初葬時の副葬鏃群と副葬時の副葬鏃群の構成は大きく異なり、副葬鏃からみる限り初葬者と追葬者を等質視することはできない。
鉄鏃から見た中原 4 号墳初葬者は、遠隔地との交流を持つ鉄鏃の生産あるいは流通に携わる立場にあり、鉄鏃の形態とその象徴性を強く意識していた人物であったと位置づけることができる。
鉄鏃から見た中原 4 号墳初葬者は、遠隔地との交流を持つ鉄鏃の生産あるいは流通に携わる立場にあり、鉄鏃の形態とその象徴性を強く意識していた人物であったと位置づけることができる。
菊池吉修 2016「中原 4 号墳出土鉄鏃について」 『伝法中原古墳群』富士市埋蔵文化財調査報告
https://sitereports.nabunken.go.jp/en/article/127153
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