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上尾駮(2)遺跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/62833
For Citation 青森県埋蔵文化財調査センター 1988 『青森県埋蔵文化財調査報告書115:上尾駮(2)遺跡』青森県教育委員会
青森県埋蔵文化財調査センター 1988 『上尾駮(2)遺跡』青森県埋蔵文化財調査報告書115
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File
Title 上尾駮(2)遺跡
Participation-organizations 青森県埋蔵文化財調査センター - 青森県
Alternative かみおぶち(2)いせき
Subtitle むつ小川原開発事業に係る埋蔵文化財発掘調査報告書/ B・C地区
Volume 2(第1分冊/第2分冊)
Series 青森県埋蔵文化財調査報告書
Series Number 115
Author
Editorial Organization
青森県埋蔵文化財調査センター
Publisher
青森県教育委員会
Publish Date 19880331
Publisher ID 022012
ZIP CODE 0300042
TEL 0177885701
Aaddress 青森市大字新城字天田内152-15
Report Type Codes
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
NII Type Research Paper
Research Report 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
NCID
JP Number
Other Resource
Remark
Articles
Site
Site Name 上尾駮(2) 遺跡
Site Name Transcription かみおぶちかっこにいせき
Order in book
Address 上北郡六ヶ所村大字尾駮字上尾駮269ほか
Address Transcription かみきたぐんろっかしょむらおおあざおぶちあざかみおぶち269ほか
City Code 02411
Site Number 411102
North Latitude (JGD)
East Longitude (JGD)
North Latitude (WGS)
East Longitude (WGS)
Research Period
19850821-19851031
19860422-19861031
Research Space
6500
27112
Research Causes むつ小川原開発事業
OverView
Site Type
集落
Main Age
縄文
Main Features
竪穴住居跡78
土坑(フラスコ含む)395
配石遺構2
環状列石1
屋外炉24
埋設土器遺構5
焼土遺構7
小貝塚1
Main Foundings
土器(早期~後期)
石器
土偶
足形付土版
土製耳飾
鐸形土製品
靴形土製品
茸形土製品
円盤状土製品
三角柱状土製品
石刀
ヒスイ大珠
玉類
円盤状石製品
石冠
軽石製品
水晶
貝類
Remark ・竪穴住居跡は早期(白浜式期)2軒、中期(円筒上層d式期)1軒、後期63軒、不明12軒である。
・土壙の帰属時期は、概ね縄文時代後期前葉と考えられるが、一部の土壙は縄文時代早期・中期及び弥生時代の所産と考えられる。
・埋設土器は後期前葉であり、2基は切断蓋付壺形土器が埋設されていた。
・土器は後期が大部分であるが、他に早期・前期・中期のものが出土している。
Site Type
集落
Main Age
弥生
Main Features
竪穴住居跡2
Main Foundings
土器
磨製石斧
Remark
Site Type
集落
Main Age
平安
Main Features
竪穴住居跡 24
竪穴遺構 1
鍛冶場遺構 1
Main Foundings
土師器
須恵器
製塩土器
羽口
支脚
土製品(勾玉、丸玉)
鉄製品(刀子、紡錘車、斧、鉄鎚、鋤・鍬先)
砥石
鉄滓
炭化材
Remark
Abstract  調査の結果、本遺跡は極めて大規模な複合遺跡であることが明らかになった。
 縄文時代では住居跡は早期の白浜式期2軒、中期の円筒上層d式期1軒を検出した。土器は縄文時代早期の白浜式・小舟渡平式・物見台式土器、前期の早稲田6 類、芦野Ⅰ群、円筒下層d式、中期の円筒上層a式、d式、e式、大木7 b式、榎林式(大木8 b)大木10式が出土した。
 後期では、竪穴住居跡が63軒検出され、そのほか土壙、配石遺構、甕棺墓、配石墓、焼土遺構、屋外炉、遺物廃棄遺構などが同心円状もしくは列状に配置されている。土器は後期初頭、十腰内Ⅰ・Ⅱ式が出土した。出土遺物は、硬玉製大珠など極めて豊かで変化に富み、縄文時代後期の集落の形態、埋葬、祭儀、社会組織、生産、交易伝播など縄文文化の基本的問題を解明するための貴重な資料が出土した。
 弥生時代では当該期の竪穴住居跡が2軒検出した。時期は弥生時代後期の念仏間式と思われるが、ほかに天王山式系の土器も出土している。
 平安時代では、該時期の竪穴住居跡が24軒検出された。段丘の西側B地区を主体に集落が構成され、その中には竪穴遺構や鉄を加工した鍛冶場遺構なども検出された。住居跡については、カマドの構造がトンネル式と半地下式があり、トンネル式には共伴する土師器坏の底部に糸切痕がみられず、糸切痕がみられることから、明らかに時間差があることが判明した。この地域は平安時代の「後撰和歌集」(951年)などに散見される著名な馬産地「尾駮(をぶち)の牧」と推定される。また須恵器の胎土分析で北陸地方との関係が指摘されていることから、牧(馬産地)を基盤とした古代社会の組織・生産流通・交易伝播など、古代における日本海文化の影響を考慮する必要がある。

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