神戸市立博物館所蔵経筒の材質について
Non-destructive Analyses of Sutra case in the collection of Kobe City Museum
村上 隆
( Murakami Ryu )
福岡県内の経塚から出土したと伝えられる経筒「銅鋳製経筒」の材質を蛍光X線分析法によって調査した報告である。この経筒は、中世期の銅鋳物の材質を知る上で貴重なものである。調査の結果、本体と蓋は鉛を多く含む青銅(銅と錫の合金)で、中世期の特徴を示しており、鋳造不良の部分は低融点の鉛と錫の合金によって鋳かけられていることがわかった。
村上隆 1997「神戸市立博物館所蔵経筒の材質について」 『神戸市立博物館研究紀要』
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/19876