考古学に関る自然科学はいかにして「科学」たりうるか 古地震を例にした検証の必要性
鬼頭 剛
愛知県清須市の清洲城下町遺跡において西暦1586 年の「天正地震」に伴うとされた地震痕について発生時期の検討を行なった。震源地震を特定できない可能性があり、考古遺跡でみられる地震痕を地質学、とくに層序学・堆積学的に捉えると報告される古地震情報には検討の余地を感じる。考古遺跡から発信される地震痕について検証の必要性を問う。