下津宿遺跡の再検討 金属関連資料・微細遺物・掘立柱建物跡から
蔭山 誠一
鈴木 正貴
中村 賢太郎
『下津宿遺跡』(樋上編2013)では十分に検討・掲載できなかった金属関連資料・土壌水洗篩別により抽出された微細遺物・掘立柱建物跡の分析を行う。この結果、鍛冶関連遺物の出土量・動物遺体の組成・掘立柱建物跡の規模などが調査地点により異なることが明らかになり、溝で画された区画の性格を読み込む材料となることを示した。今後はその他の資料と具体的に分析することによって、中世下津の空間利用の変遷を明らかにすることが求められる。