板倉遺跡の再評価 出土遺物・遺物立地を中心に
川添 和暁
鬼頭 剛
尾張低地帯では、縄文時代後期・晩期の遺跡の状況が、近年注目されつつある。本稿では、これまで考古学的に検討がなされてこなかった、板倉遺跡について若干の検討を試みた。当遺跡は、板倉貝塚として、縄文海進時の海岸線の範囲など自然地理学の立場からの発言が多いものである。本稿は、現在、遺物として確認できる土器片、および遺跡周辺の堆積状況などから、板倉遺跡の評価を行ったものである。地質学的検討から谷地形などの表層地形の解析を行なった上で、見つかったとされる貝層は、縄文海進による中部粘土層由来のものではないことを明らかにした。一方で、当地は縄文時代後期末から晩期以降にかけての活動の場として考えられることから、現状ではさまざまな問題点はあるものの、この貝層も当時の人為的作用による可能性を提示した。
NAID :
都道府県 :
愛知県
時代
縄文
文化財種別
考古資料
史跡・遺跡種別
遺物(材質分類)
学問種別
考古学
テーマ
他の電子リソース :
総覧登録日 :
2021-11-26
wikipedia 出典テンプレート :
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