上滝新堀北遺跡
高林 真人
今回の発掘調査では、平安時代の竪穴建物跡7軒、溝跡9条、土坑62基、井戸跡2基、ピット55基が確認された。調査区のほぼ中央を南北方向に走る大溝があり、全ての竪穴建物跡が溝跡の西側に、大半の土坑とピットが溝跡の東側に分布している。このことから、大溝によって居住域が区画されていると考えられる。西側の居住域であったところに馬の埋葬土坑が造られたことが確認されたことから、建物跡が移動したと考えられる。
特徴的な出土遺物は、土坑から出土した青銅製丸鞆と印と思われる石製品がある。これらの役人が使用するものが出土していることから、役人の活動範囲であったと考えられる。また、溝跡から漆の付着した土師器坏が出土したことから、周辺地域に漆を扱う工房があったと考えられる。
特徴的な出土遺物は、土坑から出土した青銅製丸鞆と印と思われる石製品がある。これらの役人が使用するものが出土していることから、役人の活動範囲であったと考えられる。また、溝跡から漆の付着した土師器坏が出土したことから、周辺地域に漆を扱う工房があったと考えられる。
高林 真人 2020「上滝新堀北遺跡」 『上滝新堀北遺跡』高崎市文化財調査報告書
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/124478