ジョッキ形土器の分類と構造
無記名
二子塚遺跡のジョッキ形土器を、把手形状、体部紋様、法量、底部形状によりⅠ〜Ⅲ類に分類し、時期的変遷を整理した。その結果、二子塚遺跡におけるジョッキ形土器は、全時期に分布するものの、いくつかの類型が中途消滅し、出土数も減少すること、時期を経るごとに出現比率が低下することが判明した。二子塚遺跡においては、ジョッキ形土器は弥生時代後期前半には成立し、弥生時代後期後半に消滅する様相を呈している。ジョッキ形土器は集落内道路の縁辺部に列状に分布するため、二子塚遺跡におけるジョッキ形土器は、 移入、それも集落外からの開拓的動機を帯びた類の移入土器であると推論する。