高精度物理探査手法による鞠智城広域遺構配置の把握
金田 明大
山口 欧志
中村 亜希子
石松 智子
本研究は論者らが研究テーマのひとつとして進めている物理探査手法による広域遺構配置の把握を主眼として、鞠智城における手法の有効性を検証したものである。
本研究では既発掘調査地点との比較として宮野礎石周辺地区、未発掘地点として米原地区、発掘調査隣接地点として深迫門地区を選定し、それぞれにおいて探査を実施した。
結果、官衙、寺院、山城、集落といった遺跡において極めて短期間で広域の地中レーダー探査が可能となることを示すことができた。発掘調査は遺跡の現状を大きく変化させる行為であり、その実施には最善を期する必要があるが、事前調査としての地中レーダー探査の活用を通じてより適切で効果的な発掘調査や、史跡などにおける保護と地中の情報取得を両立させつつ研究を進めることが可能となると考える。
本研究では既発掘調査地点との比較として宮野礎石周辺地区、未発掘地点として米原地区、発掘調査隣接地点として深迫門地区を選定し、それぞれにおいて探査を実施した。
結果、官衙、寺院、山城、集落といった遺跡において極めて短期間で広域の地中レーダー探査が可能となることを示すことができた。発掘調査は遺跡の現状を大きく変化させる行為であり、その実施には最善を期する必要があるが、事前調査としての地中レーダー探査の活用を通じてより適切で効果的な発掘調査や、史跡などにおける保護と地中の情報取得を両立させつつ研究を進めることが可能となると考える。