設楽町川向東貝津遺跡出土の礫器についての再検討~縄文時代の礫器について~
田中 良
設楽町川向東貝津遺跡から出土した礫器について、再分類を試みた。その結果、27 点中24 点が石核となった。石核は、剥片剥離を一方向ないし二方向から行う一群(a・b 群) と周縁から行う一群(c 群)に分類できる。これらの石核に共通しているのは、礫形状大きく変えない程度の剥片剥離作業で終了している点と、作出された剥片は、剥片石器として加工されない点である。また、礫器とした1 点には、潰れが認められた。