駿河東部の横穴式石室と埋葬に関する検討
田村 隆太郎
駿河東部の横穴式石室は無袖で占められるが、その導入期にあたる富士市中原4号墳では、石室奥半部を埋葬主体の空間とし、石室前半部を奥半部への出入りと儀礼土器などを配置する空間とした利用状況が把握できる。埋葬主体については、2体が隣接し、頭位を互いに逆にして一部重複する位置関係に復元できる点も特徴的である。一方、石室空間の区分については、礫床の状況においても指摘することができる。
これらのことを受けて、駿河東部の6世紀後葉〜末葉頃を対象として、石室床面や副葬品等の出土状況の詳細が把握できる古墳を抽出し、埋葬の利用状況と石室空間の区分に関する特徴について確認する。
これらのことを受けて、駿河東部の6世紀後葉〜末葉頃を対象として、石室床面や副葬品等の出土状況の詳細が把握できる古墳を抽出し、埋葬の利用状況と石室空間の区分に関する特徴について確認する。