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湘南新道関連遺跡 

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/25503
引用表記 かながわ考古学財団 2009 『かながわ考古学財団調査報告243:湘南新道関連遺跡 』かながわ考古学財団
かながわ考古学財団 2009 『湘南新道関連遺跡 』かながわ考古学財団調査報告243
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ファイル
書名 湘南新道関連遺跡 
発行(管理)機関 (公財)かながわ考古学財団 - 神奈川県
書名かな しょうなん しんどう かんれん いせき 
副書名 都市計画道路3・3・6号湘南新道街路整備事業に伴う発掘調査/坪ノ内遺跡・六ノ域遺跡
巻次 4
シリーズ名 かながわ考古学財団調査報告
シリーズ番号 243
編著者名
編集機関
かながわ考古学財団
発行機関
かながわ考古学財団
発行年月日 20090330
作成機関ID
郵便番号 232-0033
電話番号 045-252-8689
住所 神奈川県横浜市南区中村町3丁目191番地1
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
所収遺跡
遺跡名 坪ノ内遺跡
遺跡名かな つぼのうちいせき
本内順位
遺跡所在地 神奈川県平塚市四之宮字坪ノ内624-1他
所在地ふりがな かながわけんひらつかししのみやあざつぼのうち624-1ほか
市町村コード 14203
遺跡番号 189
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 352116
東経(世界測地系)度分秒 1392141.3
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 35.354444 139.361472
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20000703-20050114
調査面積(㎡)
2321
調査原因 都市計画道路3・3・6号(湘南新道)建設に伴う発掘調査
遺跡概要
種別
集落
官衙
散布地
時代
主な遺構
主な遺物
特記事項 ※遺跡概要は六ノ域遺跡に一括して掲載
遺跡名 六ノ域遺跡
遺跡名かな ろくのいきいせき
本内順位
遺跡所在地 神奈川県平塚市四之宮字大会原540-13A他
所在地ふりがな かながわけんひらつかししのみやあざだいえばら540-13Aほか
市町村コード 14203
遺跡番号 191
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 352116.1
東経(世界測地系)度分秒 1392137.8
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 35.354472 139.3605
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20000703-20050114
調査面積(㎡)
2321
調査原因 都市計画道路3・3・6号(湘南新道)建設に伴う発掘調査
遺跡概要
種別
集落
官衙
散布地
時代
近世(細分不明)
主な遺構
畝状遺構5
溝状遺構9
道状遺構1
土坑124
段切り1
主な遺物
陶磁器
かわらけ
金属製品
木製品
石製品
特記事項 隣接する大念寺の寺域を画するかの長大な溝を検出。
種別
集落
官衙
散布地
時代
中世(細分不明)
近世(細分不明)
主な遺構
溝状遺構6
畦状遺構1
土坑76
主な遺物
陶磁器
かわらけ
金属製品(鋳造鉄鍋・銭貨含む)
石製品
獣骨
人骨
特記事項 中世後半の土坑群による墓域、なかに鍋被り葬によるものが1基あり。他、東西方向に100m以上延びる溝の一部など。
種別
集落
官衙
散布地
時代
奈良
平安
主な遺構
大型鍛冶工房1
鍛冶炉1
焼土址12
竪穴住居42
大型掘立柱建物2
掘立柱塀2
掘立柱建物4
竪穴状遺構1
溝状遺構21
井戸7
土坑98
主な遺物
土師器
須恵器
灰釉陶器
緑釉陶器(香炉蓋含)
青磁
瓦(軒平等)
銅製品
鉄製品
鉄滓(椀形滓含む)
羽口
鍛造剥片
粒状滓
銅製品
石製品
特記事項 奈良時代前半の国庁脇殿と目される大型建物と、それを囲繞するとみられる掘立柱塀を検出。平安時代の官衙に付随とみられる大型の鍛冶工房を検出。(竪穴住居には、鍛冶関係遺物出土5軒を含む)
種別
集落
官衙
散布地
時代
弥生
古墳
主な遺構
方形周溝墓10
土坑9
主な遺物
土師器
特記事項 市域低地部(砂丘域)では希少な方形周溝墓群を検出。
種別
集落
官衙
散布地
時代
縄文
主な遺構
なし
主な遺物
土器
石器
特記事項 砂丘の形成時期を知るための資料が出土。
要約 [坪ノ内遺跡 要約]
湘南新道関連遺跡は、大会原遺跡(№188)・坪ノ内遺跡(№189)・六ノ域遺跡(№191)の開発事業地内にかかる地区の総称で、相模川下流域の右岸に位置する。当該地一帯は古代相模国府域に比定されており、遺跡はその北東端に所在する。近年まで国府域の内容(遺構など)が判然としない状況であったが、この発掘調査により、国府域の景観が少なからず理解できるかの状況となってきた。 遺跡内で最古の遺物となるのは縄文時代草創期の尖頭器であり、それ以後の縄文土器も少数が砂層上面より出土している。また、遺跡東端では市域低地部では発見の希少な、古墳時代初頭となる方形周溝墓が整然と検出されている。中世後半には75基からなる土坑群が存在し、溝に画される墓域が形成される。その墓域内には1基の鍋被り葬も認められている。当時の都市部以外の地域にて広く墓域が発見されたことは、葬送習俗を考える上でも重要な発見となる。近世以降は、隣接する大念寺の墓域を画するかの溝状遺構が発見されている。被災による資料の喪失から不分明であった歴史の一端が明らかなものとなった。 奈良〜平安時代は、遺跡西半を中心に重複密集しながら夥しい数の竪穴住居が検出され、南西では掘立柱建物が多く存在する。北西及び中央付近では谷地形となり、溝や井戸など水利に関する遺構がある。 東半では廂の付される大型掘立柱建物や竪穴住居の他、大型の鍛冶工房などの鍛冶関連遺構が存在する。 廂の付される大型掘立柱建物は奈良時代前半の建物で、坪ノ内遺跡と六ノ域遺跡で発見され、広大な距離を画して並立する大規模な南北棟である。建物の外側には一時期掘立柱塀が廻り、廂の付される建物では現在のところ相模国最大で、国庁の脇殿とも目される。 大型の鍛冶工房は平安時代の操業と見られ、その規模や作業内容からも国衙の官営工房と考えられる。過去の調査も含めると、大規模な3棟が時期を違えて並列するかの状況となる。  
[六ノ域遺跡 要約]
湘南新道関連遺跡は、大会原遺跡(№188)・坪ノ内遺跡(№189)・六ノ域遺跡(№191)の開発事業地内にかかる地区の総称で、相模川下流域の右岸に位置する。当該地一帯は古代相模国府域に比定されており、遺跡はその北東端に所在する。近年まで国府域の内容(遺構など)が判然としない状況であったが、この発掘調査により、国府域の景観が少なからず理解できるかの状況となってきた。 遺跡内で最古の遺物となるのは縄文時代草創期の尖頭器であり、それ以後の縄文土器も少数が砂層上面より出土している。また、遺跡東端では市域低地部では発見の希少な、古墳時代初頭となる方形周溝墓が整然と検出されている。中世後半には75基からなる土坑群が存在し、溝に画される墓域が形成される。その墓域内には1基の鍋被り葬も認められている。当時の都市部以外の地域にて広く墓域が発見されたことは、葬送習俗を考える上でも重要な発見となる。近世以降は、隣接する大念寺の墓域を画するかの溝状遺構が発見されている。被災による資料の喪失から不分明であった歴史の一端が明らかなものとなった。 奈良〜平安時代は、遺跡西半を中心に重複密集しながら夥しい数の竪穴住居が検出され、南西では掘立柱建物が多く存在する。北西及び中央付近では谷地形となり、溝や井戸など水利に関する遺構がある。 東半では廂の付される大型掘立柱建物や竪穴住居の他、大型の鍛冶工房などの鍛冶関連遺構が存在する。 廂の付される大型掘立柱建物は奈良時代前半の建物で、坪ノ内遺跡と六ノ域遺跡で発見され、広大な距離を画して並立する大規模な南北棟である。建物の外側には一時期掘立柱塀が廻り、廂の付される建物では現在のところ相模国最大で、国庁の脇殿とも目される。 大型の鍛冶工房は平安時代の操業と見られ、その規模や作業内容からも国衙の官営工房と考えられる。過去の調査も含めると、大規模な3棟が時期を違えて並列するかの状況となる。  

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