URL |
https://sitereports.nabunken.go.jp/132033
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DOI 二次元コード |
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DOI |
http://doi.org/10.24484/sitereports.132033
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引用表記 |
千葉県教育振興財団 2018 『千葉県教育振興財団調査報告771:柏北部東地区埋蔵文化財発掘調査報告書』千葉県教育振興財団他
|
千葉県教育振興財団 2018 『柏北部東地区埋蔵文化財発掘調査報告書』千葉県教育振興財団調査報告771
|
wikipedia 出典テンプレート :
{{Cite book|和書|first=浩三|last=新田|first2=磨由子|last2=山岡|first3=勝雄|last3=橋本|title=柏北部東地区埋蔵文化財発掘調査報告書|origdate=2018-03-16|date=2018-03-16|url=https://sitereports.nabunken.go.jp/132033|location=千葉県四街道市鹿渡809番地の2|ncid=BB26670225|doi=10.24484/sitereports.132033|series=千葉県教育振興財団調査報告|volume=771}}
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ファイル |
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書名 |
柏北部東地区埋蔵文化財発掘調査報告書 |
発行(管理)機関 |
(公財)千葉県教育振興財団文化財センター
- 千葉県
|
書名かな |
かしわほくぶひがしちくまいぞうぶんかざいはっくつちょうさほうこくしょ |
副書名 |
柏市矢船1遺跡・矢船2遺跡・駒形遺跡・富士見遺跡・原畑遺跡・花前1遺跡・花前3遺跡・寺下前遺跡・大松遺跡・小山台遺跡・八反目台遺跡・館林2遺跡 旧石器時代編 |
巻次 |
13 |
シリーズ名 |
千葉県教育振興財団調査報告 |
シリーズ番号 |
771 |
編著者名 |
|
編集機関 |
千葉県教育振興財団
|
発行機関 |
千葉県教育振興財団
都市再生機構首都圏ニュータウン本部
|
発行年月日 |
20180316 |
作成機関ID |
122289 |
郵便番号 |
2840003 |
電話番号 |
0434244848 |
住所 |
千葉県四街道市鹿渡809番地の2 |
報告書種別 |
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
|
資料タイプ |
Research Paper |
発掘調査報告 |
掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象) |
所蔵大学(NCID) |
|
JP番号 |
|
他の電子リソース |
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備考 |
|
所収論文 |
|
所収遺跡 |
遺跡名 |
矢船1遺跡(1)~(4) |
遺跡名かな |
やふね1いせき |
本内順位 |
1 |
遺跡所在地 |
柏市船戸字矢ノ船1579-5ほか |
所在地ふりがな |
かしわしふなとあざやのふね1579-5ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
039 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355450.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395702.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.913888 139.950555
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050516-20130514
|
調査面積(㎡) |
17556
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点6
単独出土2
|
主な遺物 |
尖頭器
ナイフ形石器
楔形石器
有樋石刃
石刃
削片
石核
敲石
台石
|
特記事項 |
下総型石刃再生技法の石器群 |
|
遺跡名 |
矢船2遺跡(1)~(36) |
遺跡名かな |
やふね2いせき |
本内順位 |
2 |
遺跡所在地 |
柏市船戸字本町1783-2ほか |
所在地ふりがな |
かしわしふなとあざほんちょう1783-2ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
019 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355440.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395705.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.911111 139.951388
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
19990809-20130418
|
調査面積(㎡) |
55294
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点37
単独出土19
|
主な遺物 |
尖頭器
ナイフ形石器
彫器
削器
掻器
楔形石器
有樋石刃
削片
細石刃石核
石核
局部磨製石斧
磨石
敲石
台石
|
特記事項 |
Ⅶ層下部:下総型石刃再生技法 Ⅲ層下部:有樋尖頭器とナイフ形石器共伴 |
|
遺跡名 |
駒形遺跡(20)~(42) |
遺跡名かな |
こまがたいせき |
本内順位 |
3 |
遺跡所在地 |
柏市小青田字ヤゴ山402ほか |
所在地ふりがな |
かしわしこあおたあざやごやま402ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
024 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355506.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395721.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.918333 139.955833
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20060406-20160826
|
調査面積(㎡) |
46222
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点4
単独出土18
|
主な遺物 |
尖頭器
角錐状石器
ナイフ形石器
彫器
削片
細石刃石核
石核
敲石
|
特記事項 |
Ⅶ層:東林跡型ナイフ形石器 Ⅲ層:東内野型尖頭器 |
|
遺跡名 |
富士見遺跡(27)~(59) |
遺跡名かな |
ふじみいせき |
本内順位 |
4 |
遺跡所在地 |
柏市船戸字富士見130-1ほか |
所在地ふりがな |
かしわしふなとあざふじみ130-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
026 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355442.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395708.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.911666 139.952222
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20060207-20160204
|
調査面積(㎡) |
40667
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点6
単独出土44
|
主な遺物 |
尖頭器
角錐状石器
ナイフ形石器
削器
石錐
楔形石器
細石刃
細石刃石核
石核
局部磨製石斧
磨石
敲石
台石
|
特記事項 |
Ⅸ層下部:砥石 Ⅳ層下部:角錐状石器 |
|
遺跡名 |
原畑遺跡(22)~(29) |
遺跡名かな |
はらはたいせき |
本内順位 |
5 |
遺跡所在地 |
柏市大室字前畑269-7ほか |
所在地ふりがな |
かしわしおおむろあざまえはた269-7ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
021 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355424.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395730.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.906666 139.958333
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20090706-20160909
|
調査面積(㎡) |
8568
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点11
|
主な遺物 |
尖頭器
角錐状石器
ナイフ形石器
彫器
削片
石核
磨石
敲石
|
特記事項 |
東内野型尖頭器石器群 |
|
遺跡名 |
花前1遺跡(1)~(3) |
遺跡名かな |
はなまえ1いせき |
本内順位 |
6 |
遺跡所在地 |
柏市船戸字花前1219-1ほか |
所在地ふりがな |
かしわしふなとあざはなまえ1219-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
040 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355510.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395720.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.919444 139.955555
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20120405-20160119
|
調査面積(㎡) |
4373
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
|
主な遺物 |
尖頭器
ナイフ形石器
|
特記事項 |
|
|
遺跡名 |
花前3遺跡(1)~(3) |
遺跡名かな |
はなまえ3いせき |
本内順位 |
7 |
遺跡所在地 |
柏市船戸字新町1473-1ほか |
所在地ふりがな |
かしわしふなとあざしんまち1473-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
038 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355501.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395703.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.916944 139.950833
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050425-20130627
|
調査面積(㎡) |
4670
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
礫群1
|
主な遺物 |
ナイフ形石器
原石
|
特記事項 |
|
|
遺跡名 |
寺下前遺跡(1)~(3) |
遺跡名かな |
てらしたまえいせき |
本内順位 |
8 |
遺跡所在地 |
柏市大室御領前1060-1ほか |
所在地ふりがな |
かしわしおおむろごりょうまえ1060-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
022 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355417.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395744.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.904722 139.962222
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20000201-20150820
|
調査面積(㎡) |
1942
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点2
単独出土6
|
主な遺物 |
角錐状石器
ナイフ形石器
石刃
|
特記事項 |
Ⅲ層:大型石刃・ナイフ形石器 |
|
遺跡名 |
大松遺跡(8)~(18) |
遺跡名かな |
おおまついせき |
本内順位 |
9 |
遺跡所在地 |
柏市小青田字大松334-1ほか |
所在地ふりがな |
かしわしこあおたあざおおまつ334-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
031 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355448.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395724.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.913333 139.956666
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20030623-20101129
|
調査面積(㎡) |
15757
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点2
単独出土38
|
主な遺物 |
尖頭器
ナイフ形石器
彫器
石錐
楔形石器
石刃
細石刃
細石刃石核
敲石
|
特記事項 |
国府型ナイフ形石器、神山型に類する彫器2 |
|
遺跡名 |
小山台遺跡(51)~(98) |
遺跡名かな |
こやまだいいせき |
本内順位 |
10 |
遺跡所在地 |
柏市大室字前畑427-6ほか |
所在地ふりがな |
かしわしおおむろあざまえはた427-6ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
020 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355420.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395735.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.905555 139.959722
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20130201-20170228
|
調査面積(㎡) |
37127
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点13
単独出土17
|
主な遺物 |
尖頭器
角錐状石器
ナイフ形石器
彫器
削器
石錐
楔形石器
石刃
磨石類
敲石
台石
原石
|
特記事項 |
Ⅸ層:黒曜石製基部加工石刃石器群 Ⅴ層~Ⅳ層下部:角錐状石器、ナイフ形石器接合資料 |
|
遺跡名 |
八反目台遺跡(1) |
遺跡名かな |
はっためだいいせき |
本内順位 |
11 |
遺跡所在地 |
柏市大室字東山1479-1ほか |
所在地ふりがな |
かしわしおおむろあざひがしやま1479-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
023 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355413.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395809.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.903611 139.969166
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
19991101-20000107
|
調査面積(㎡) |
1841
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点1
単独出土1
|
主な遺物 |
尖頭器
掻器
楔形石器
細石刃
細石刃石核
磨石類
台石
原石
|
特記事項 |
黒曜石とチャートを用いた細石刃石器群 |
|
遺跡名 |
館林2遺跡(1)~(6) |
遺跡名かな |
たてばやし2いせき |
本内順位 |
12 |
遺跡所在地 |
柏市船戸字館林1781-17ほか |
所在地ふりがな |
かしわしふなとあざたてばやし1781-1ほか |
市町村コード |
12217 |
遺跡番号 |
018 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
355450.00 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1395648.00 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
35.913888 139.946666
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
19990201-20130315
|
調査面積(㎡) |
6426
|
調査原因 |
柏北部東地区土地区画整理事業に伴う埋蔵文化財調査 |
遺跡概要 |
種別 |
散布地
|
時代 |
旧石器
|
主な遺構 |
石器集中地点13
単独出土7
|
主な遺物 |
尖頭器
角錐状石器
ナイフ形石器
削器
掻器
石錐
楔形石器
有樋石刃
石刃
削片
磨石類
敲石
原石
|
特記事項 |
Ⅶ層~Ⅵ層:下総型石刃再生技法の石器群 Ⅲ層:東内野型に関連する石器群 |
|
|
要約 |
柏北部東地区遺跡群は古常陸川南岸の柏・我孫子低地と手賀沼水系の地金堀に挟まれた標高16m~18mの台地に立地する。北西側は常磐自動車道によって区画される。 矢船Ⅰ・矢船Ⅱ遺跡のⅦ層下部では下総型石刃再生技法が駆使された石刃石器群が検出された。敲石を伴っており遺跡内で加工が行われたと推察される。矢船Ⅱ遺跡はⅨa層~Ⅶ層下部に石刃素材のナイフ形石器や石斧・石斧調整剥片、Ⅲ層下部~Ⅲ層中部で多様な形状のナイフ形石器と尖頭器が共伴する。駒形遺跡ではⅦ層段階から東林跡型ナイフ形石器、Ⅲ層段階から東内野型尖頭器が出土した。富士見遺跡のⅨ層下部からは大型の砥石、Ⅴ層~Ⅳ層下部ではナイフ形石器の製作工程がみられる。原畑遺跡ではⅤ層~Ⅳ層下部から客体的な角錐状石器が出土している。これは富士見遺跡でも同様である。原畑遺跡Ⅲ層の下部段階は東内野型尖頭器の石器群である。花前Ⅰ遺跡は事業地北端に立地し、総点数7点が疎らに分布する。ナイフ形石器と尖頭器が単独出土した。花前Ⅲ遺跡ではⅤ層~Ⅳ層下部の礫群1か所が検出された。寺下前遺跡は、Ⅸ層下部のガラス質黒色安山岩剥片を主体とするブロックと、Ⅲ層から石刃3点が出土した。大松遺跡は総点数74点と少数ながら多くの器種が確認された。特に縄文時代の遺構覆土に混じって国府型ナイフ形石器や神山型の定義に合致する彫器が2点(硬質頁岩・玉髄)出土したことは特筆に値する。小山台遺跡は5枚の文化層から13か所のブロックを確認したが、大方は前回報告分に付帯する集中域であった。Ⅸ層では黒曜石製石刃石器群が検出され、Ⅴ層~Ⅳ層下部ではナイフ形石器・角錐状石器を含む接合資料から石器製作の工程を追うことができる。八反目台遺跡では良質なチャートと黒曜石の細石刃石器群が検出された。館林Ⅱ遺跡は事業地の北西端に立地し、Ⅴ層~Ⅳ層下部を除く4枚の文化層10か所のブロックはすべて台地の東縁辺に集中する。Ⅶ層~Ⅵ層の黒曜石を主体とした石刃石器群を確認した。下総型石刃再生技法、あるいは千田台技法と呼称される技法が用いられる。また、Ⅲ層では嶺岡産珪質頁岩を用いた非対称形の尖頭器が出土しており東内野遺跡を標式遺跡とする東内野型尖頭器との関係が注目される。柏北部東地区遺跡群は古常陸川南岸の柏・我孫子低地と手賀沼水系の地金堀に挟まれた標高16m~18mの台地に立地する。北西側は常磐自動車道によって区画される。 矢船Ⅰ・矢船Ⅱ遺跡のⅦ層下部では下総型石刃再生技法が駆使された石刃石器群が検出された。敲石を伴っており遺跡内で加工が行われたと推察される。 |