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北小松遺跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/99770
DOI 2D code
2D Code download
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DOI http://doi.org/10.24484/sitereports.99770
For Citation 宮城県教育委員会 2021 『宮城県文化財調査報告書255:北小松遺跡』宮城県教育委員会
宮城県教育委員会 2021 『北小松遺跡』宮城県文化財調査報告書255
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File
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Title 北小松遺跡
Participation-organizations 宮城県教育委員会 - 宮城県
Alternative きたこまついせき
Subtitle
Volume
Series 宮城県文化財調査報告書
Series Number 255
Author
Editorial Organization
宮城県教育委員会
Publisher
宮城県教育委員会
Publish Date 20210319
Publisher ID 041017
ZIP CODE 9808423
TEL 0222113685
Aaddress 仙台市青葉区本町3-8-1
Report Type Codes
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
NII Type Research Paper
Research Report 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
NCID
JP Number
Other Resource
Remark
Articles
Site
Site Name 北小松遺跡
Site Name Transcription きたこまついせき
Order in book
Address 宮城県大崎市田尻小松字屋敷浦ほか
Address Transcription みやぎけんおおさきしたじりこまつあざやしきうらほか
City Code 04215
Site Number 38005
North Latitude (JGD)
East Longitude (JGD)
North Latitude (WGS) 383709
East Longitude (WGS) 1410019
Dd X Y 38.619166 141.005277
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
Research Period
20070521-20071102
20080509-20081210
20090511-20091210
20100201-20100202
20100426-20110203
Research Space
22015
Research Causes 記録保存調査 試掘・確認調査
OverView
Site Type
集落
Main Age
縄文
弥生
Main Features
掘立柱建物跡
柱列跡
竪穴状遺構
集石遺構
石斧集積遺構
土坑墓
埋葬犬骨
土器埋設遺構
土坑
溝跡
遺物包含層
Main Foundings
縄文土器
弥生土器
石器
石製品
骨角牙製品
漆製品
柱材
人骨
動物遺存体
植物遺存体
Remark 2 地点で縄文時代早期から弥生時代前期の遺構や遺物包含層を検出。拠点的な地点は、縄文時代後期後葉から弥生時代前期の居住域と墓域、祭祀関連遺構、再葬墓群、遺物包含層等からなる大規模集落跡
Site Name 愛宕山遺跡
Site Name Transcription あたごやまいせき
Order in book 1
Address 宮城県大崎市田尻諏訪峠字長沼ほか
Address Transcription みやぎけんおおさきしたじりすわとうげあざながぬま
City Code 04215
Site Number 38047
North Latitude (JGD)
East Longitude (JGD)
North Latitude (WGS) 383710
East Longitude (WGS) 1405952
Dd X Y 38.619444 140.997777
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
Research Period
20070521-20071102
20080509-20081210
20090511-20091210
20100201-20100202
20100426-20110203
Research Space
22015
Research Causes 記録保存調査 試掘・確認調査
OverView
Site Type
集落
Main Age
縄文
弥生
Main Features
土坑
遺物包含層
Main Foundings
Remark 1地点で縄文時代晩期から弥生時代前期の遺構や遺物包含層を検出。水辺の中規模集落跡。
Site Name 諏訪遺跡
Site Name Transcription すわいせき
Order in book
Address 宮城県大崎市田尻諏訪峠字新鹿子島ほか
Address Transcription みやぎけんおおさきしたじりすわとうげあざしんかごしまほか
City Code 04215
Site Number 38096
North Latitude (JGD)
East Longitude (JGD)
North Latitude (WGS) 383704
East Longitude (WGS) 1410003
Dd X Y 38.617777 141.000833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
Research Period
20070521-20071102
20080509-20081210
20090511-20091210
20100201-20100202
20100426-20110203
Research Space
22015
Research Causes 記録保存調査 試掘・確認調査
OverView
Site Type
集落
Main Age
縄文
弥生
Main Features
竪穴状遺構
土坑
遺物包含層
Main Foundings
縄文土器
弥生土器
土製品
石器
石製品
動物遺存体
植物遺存体
Remark 4地点で縄文時代晩期から弥生時代前期の遺構や遺物包含層を検出。水辺の中・小規模集落跡
Site Name 宮沼遺跡
Site Name Transcription みやぬまいせき
Order in book
Address 宮城県大崎市田尻諏訪峠字新宮沼ほか
Address Transcription みやぎけんおおさきしたじりすわとうげあざしんみやぬまほか
City Code 04215
Site Number 38046
North Latitude (JGD)
East Longitude (JGD)
North Latitude (WGS) 385656
East Longitude (WGS) 1410000
Dd X Y 38.948888 141.0
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
Research Period
20070521-20071102
20080509-20081210
20090511-20091210
20100201-20100202
20100426-20110203
Research Space
22015
Research Causes 記録保存調査 試掘・確認調査
OverView
Site Type
集落
Main Age
縄文
Main Features
遺物包含層
Main Foundings
縄文土器
石器
石製品
植物遺存体
Remark 2地点で縄文時代晩期の遺物包含層を検出
Abstract 北小松遺跡・愛宕山遺跡・諏訪遺跡・宮沼遺跡は宮城県北部にある大崎平野(大崎低地)北縁部の谷底平野に位置する大規模な遺跡である。平成 19 年度から 22 年度にかけて実施したほ場整備事業に係る発掘調査の結果、丘陵の縁辺部で縄文時代早期から弥生時代前期の遺構や遺物包含層を 19 地点(西1 ~ 7 地点、東 1 ~ 12 地点)で検出した。うち、2 地点(東 7 地点、東 9 地点)は掘立柱建物群や墓域、遺物包含層などからなる大規模な集落跡である。
 東 7 地点では、晩期中葉から弥生時代前期にかけて掘立柱建物群からなる居住・倉庫域が形成される。掘立柱建物群は丘陵の縁辺に沿うようにつくられ、その中央部に空閑地が広がり、広場として利用されたとみられる。晩期後葉にはこれらを囲む柵や塀がつくられた可能性がある。その周囲では、晩期末葉から弥生時代前期にかけて土坑墓と埋葬犬骨、土器埋設遺構(再葬墓)、集石遺構からなる葬送行為に関連する空間が形成される。東 9 地点では、晩期中葉から弥生時代前期にかけて掘立柱建物群からなる居住・倉庫域が形成され、この地点もまた、掘立柱建物群は丘陵の縁辺に沿うように弧状につくられる。その中央部には広場とみられる空閑地が広がる。この建物群の西から南側には遺物包含層が広がり、また、居住域からやや離れてイヌの墓域が形成される。
 本地域における遺物包含層からは、縄文・弥生土器や土製品、石器・石製品のほか、漆製品や木製品、骨角牙製品などの有機質の製品や動植物遺存体が多量に出土した。これらのなかには、中空動物形土製品やイモガイ形石製品など東北地方南部では希少な遺物が含まれる。また、東 7 地点から出土した3 点の「サメ歯装着具」は日本列島において唯一の報告事例である。 
 北小松遺跡とその周辺地域においては、特定の地点・地域に遺跡(遺物包含層)が集中する傾向が見られ、それらの規模や出土遺物に多様性が認められる。このことは、湖沼の周囲に森林の広がる本地域が、森林および河川・湖沼生態系といった異なる環境の資源を利用しやすい場所であり、季節による食糧資源の枯渇を防ぐ目的も有しながら、広範囲にわたって季節的な定住を重ねた結果であるとみられる。本地域では、集落は縄文時代早期中葉から出現するが、晩期前葉以降に増加傾向となり、晩期後葉には最も多くの地点で集落が営まれる。この時期までは北小松遺跡における集落規模がほかの遺跡よりも突出し、拠点的な集落が形成されている。晩期末葉もこの傾向が続くが、このほかの遺跡でも規模のやや大きな集落が営まれるようになる。
 弥生時代前期になると一転して、集落の形成は減少傾向となる。その後、本地域を含む宮城県北部では大規模洪水が発生する時期となり、縄文時代晩期を中心に盛んに利用された水辺は、大規模洪水により埋没する。本地域では、縄文時代から弥生時代前期にかけて定住的狩猟・採集活動の生活基盤を大きく変えることなく、集落を継続・発展させながら推移してきたとみられる。しかしながら、その後の大規模洪水を誘発する要因によって生活領域を大きく変える必要が生じることとなり、これが
生業活動を含む生活基盤に大きな影響を与え、地域全体の集落のあり方が大きく変化することとなる。

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