栃木県宇都宮市竹下浅間山古墳の須恵器甕-真格子叩き須恵器甕の出現期と副葬品-
Sue Vessels from Takeshita-Sengenyama Kofun, Utsunomiya City, Tochigi Prefecture: Burial Goods Chronology and Emergence of Sue Vessels with Square Pattern Paddling.
内山 敏行
( UCHIYAMA Toshiyuki )
墳長52mの前方後円墳から出土した古墳時代後期末の須恵器甕を追加報告・検討する。真格子叩き調整を行なう須恵器甕は、栃木県域南部に分布の中心を持つ下野系須恵器甕の一種である。竹下浅間山古墳は真格子叩き調整を行う須恵器甕の最初期の事例である。副葬品を検討して、馬具の宮代編年V期後半に該当し、奈良県牧野古墳や島根県上塩冶築山古墳と並行する時期を推定した。須恵器編年では高蔵寺(TK)209号窯式期の古段階に相当する。