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米山(2)遺跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/122091
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DOI http://doi.org/10.24484/sitereports.122091
引用表記 青森県埋蔵文化財調査センター 2022 『青森県埋蔵文化財調査報告書630:米山(2)遺跡』青森県教育委員会
青森県埋蔵文化財調査センター 2022 『米山(2)遺跡』青森県埋蔵文化財調査報告書630
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書名 米山(2)遺跡
発行(管理)機関 青森県埋蔵文化財調査センター - 青森県
書名かな よねやま(2)いせき
副書名 新青森県総合運動公園整備事業に伴う遺跡発掘調査報告
巻次 9
シリーズ名 青森県埋蔵文化財調査報告書
シリーズ番号 630
編著者名
編集機関
青森県埋蔵文化財調査センター
発行機関
青森県教育委員会
発行年月日 20220316
作成機関ID
郵便番号 0380042
電話番号 0177885701
住所 青森県青森市新城字天田内 152-15
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
タイトル 第6章 総括
英語タイトル
著者
小山 浩平
佐藤 智生
藤原 有希
ページ範囲 204 - 209
NAID
都道府県 青森県
時代 縄文 中世(細分不明)
文化財種別 考古資料
遺跡種別 集落
遺物(材質分類) 石器 石製品 土器 土製品(瓦含む)
学問種別 考古学
テーマ 編年
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引用表記
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抄録(内容要約)
所収遺跡
遺跡名 米山(2)遺跡
遺跡名かな よねやま(2)いせき
本内順位
遺跡所在地 青森県青森市大字宮田字米山地内
所在地ふりがな あおもりけんあおもりしおおあざみやたあざよねやま
市町村コード 02201
遺跡番号 201276
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 405026
東経(世界測地系)度分秒 1405050
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 40.840555 140.847222
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20170420-20171020
20180508-20180531
20200804-20201113
調査面積(㎡)
9300
76
2600
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
縄文
中世(細分不明)
主な遺構
土坑
焼土遺構
柱穴
自然流路跡
掘立柱建物跡
カマド状遺構
井戸跡
溝跡
主な遺物
縄文土器(早期中 葉、前期末葉、中期、 後期初頭~後葉)・ 石器・土製品・石製 品
陶磁器等(青磁・珠 洲)・鉄滓・羽口
特記事項 縄文時代後期前葉・後期後葉に捨て場として利用された自然流路跡を確認した。
13 世紀中頃~ 15 世紀後半の集落跡を検出した。
要約  米山(2)遺跡は青森市東部の宮田地区に位置し、標高約 30 ~ 40 mの扇状地先端部から扇状地性低湿地に立地する。本地区は青森平野への東の出入り口にあたる交通の要衝で、周辺には縄文時代以降の遺跡が多く所在する。
 これまでの発掘調査では縄文・弥生・平安時代、古代、中世の遺構・遺物が確認されており、8冊の調査報告書が刊行されている。本報告書は米山(2)遺跡の9冊目の報告書であり、平成 29 年度、平成 30 年度および令和2年度に実施した発掘調査のうち、縄文時代の第 19 号流路跡と令和2年度調査の縄文時代および中世の遺構と遺物を報告した。
縄文時代の第19号流路跡は前期末以降(第Ⅶ層段階)から中期後半以前に形成された自然流路跡で、Ⅳc層から中期後葉の遺物、Ⅳb層から後期前葉の遺物、Ⅳa層から後期後葉の遺物が出土した。
なお、Ⅳa層直上は、平安時代以前に形成されたⅢ層により厚く覆われる。中期後葉は流れ込みと考えられる。後期前葉から後期後葉は、出土状況から捨て場として利用されたことが明らかとなった。後期前葉の土器には、十腰内Ⅰ式古段階の良好な資料が多く含まれ、県 613 集で報告された第 12 号流路跡出土の十腰内Ⅰ式新段階との関連性から、十腰内Ⅰ式期の遺跡内における場の使用を考察する上で重要である。後期後葉は、調査区北隣に大規模な環状掘立柱集落が築かれた段階であり、本流路跡はその南縁部に該当する。流路内には、集落近くから遺物が大量に廃棄されており、使用痕のある一般的な土器・石器のほか、非一般的状況として注口土器を主体とする土器塚状の集積に伴うようにして異形石器・硬玉や軟玉製の装身具・玉石・奇石類が出土した。
 石器の出土状況は特定の器種が一カ所にまとまるというような傾向は確認できず、土器とともに複数の器種が廃棄されていたと考えられる。器種組成では加工具、調理具が主体を占めており、狩猟・漁撈・伐採など資源を調達するための道具が少ない傾向が見えてきた。また、当時では貴重ともいえる軟玉製装飾品とともに色調の異なる玉石が多く出土した。
 中世では、掘立柱建物跡、カマド状遺構、土坑、井戸跡、溝跡などの遺構を検出し、集落がさらに西側に広がることが明らかとなった。これらは、15 世紀以降に形成された屋敷地と自然流路の跡とみられ、4期の変遷が考えられる。すなわち1期の屋敷地、2期の自然流路、3期の屋敷地という流れであり、2期の流路形成による小規模災害の発生とその後の復興を表わしている
とも考えられる。なお、4期は中世以降から近現代までの期間を想定する必要性がある。ともかく、中世米山集落は、平安時代末期の奥州藤原氏滅亡から鎌倉幕府得宗領および安藤氏の支配、南北朝から室町時代以降は工藤氏・南部氏・安藤氏の外浜支配とも関ったとみられ、近世以降は津軽氏の統治下に属し、宗教的要素を主体とする伝説部分が採録されたと考えられる。

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