伊勢湾周辺地域における弥生時代の平野地形について

石黒 立人
弥生時代に関わらず集落を基礎とする地域論を展開するためには地形環境を復元することが必須の作業である。しかし、沖積平野は弥生時代に至ってもなお形成途上にあり、地形を動態として捉えることが求められる。しかし、われわれが入手しえる地形情報の多くは現地表の観察に基づくものであり、到底弥生時代に適用できるものではない。そこで発掘調査成果が重要となる。各地で日々実施され、蓄積され続けている発掘調査データこそはまさに地形変遷の詳細を明らかにするものである。しかし、現状をみると残念ながら十分に活用されているとは言い難い。
 本稿では最近蓄積された良好なデータに基づいて地形変遷を明らかにすることを試みた。その結果、縄文晩期に地形の大幅な更新があったこと、伊勢湾周辺では沖積平野に限っても、主要河川の河口部には砂堆が形成され、潟や後背湿地が点在する複雑な海岸線であったことが窺えた。
石黒 立人 2006「伊勢湾周辺地域における弥生時代の平野地形について」 『研究紀要』 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/22482
NAID :
都道府県 : 愛知県
時代 弥生
文化財種別 考古資料
史跡・遺跡種別
遺物(材質分類)
学問種別 考古学
テーマ
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総覧登録日 : 2021-11-26
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