焼台からみた鶯窯跡
小澤 一弘
鶯窯跡は室町時代の瀬戸窯を代表する窯で、窯業遺跡のなかでも編年資料の標識遺跡として知られている。鶯窯跡出土の焼台の検討から、鶯窯における窯詰め方法を想定し復元を試み、操業回数、操業年数を導いたものである。操業年数の是非に関しては、今後の遺物の分析などをまたなければならないが、焼台の分析からは、操業回数は312 回、1 年に3 回操業の場合は104 年、4 回操業の場合は78 年、5 回操業の場合は62 年となった。