東播系中世須恵器生産の成立と展開 -神出古窯址群を中心に-
Organization and Evolution of Medieval Su-e Potteres in East Harima -Specially Kande Kilns Site-
森田 稔
( Morita Minoru )
本稿は,神出古窯址群を中心に播磨一特に東播磨における須恵器生産の変遷を,「中世」的生産の成立と展開という側面から把握しようとする試み。
神出古窯址群をはじめとする東播系諸窯は,その成立をはじめ第7・8期は多かれ少なかれ受領又は国衛機構の影響を受けて発展したが,魚住泊の整備着手,国司の生産への介入の弱化,承久の乱後の新補地頭の補任などが直接・間接作用し,須恵器生産工人集団の再編成が実施され,この段階をもって初めて商品流通経済を基礎として広域流通体制を確立したことを明らかにしている。
神出古窯址群をはじめとする東播系諸窯は,その成立をはじめ第7・8期は多かれ少なかれ受領又は国衛機構の影響を受けて発展したが,魚住泊の整備着手,国司の生産への介入の弱化,承久の乱後の新補地頭の補任などが直接・間接作用し,須恵器生産工人集団の再編成が実施され,この段階をもって初めて商品流通経済を基礎として広域流通体制を確立したことを明らかにしている。
森田稔 1986「東播系中世須恵器生産の成立と展開 -神出古窯址群を中心に-」 『神戸市立博物館研究紀要』
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/19851