ポルトガル地図学史上における日本地図の変遷
Transition of the cartograhic representation of Japan in the History of Portuguese Cartography
三好 唯義
( Miyoshi Tadayoshi )
本稿は、16世紀中頃から17世紀中頃までのポルトガルにおける地図発達史と地図作家をとりあげ、地図上における日本列島の姿がどのように形成されていったのかをとらえようとしたものである。ポルトガル人が種子島に漂着する1543年以前にはジパング島が地図上に描かれていたが、実際の日本列島の姿は1550年頃からポルトガル人地図作家の手によって作製され、段階的に発展してゆくことをあきらかにしている。テイセラ日本図はじめ、その姿はオルテリウスの地図帳「世界の舞台」によって広く流布する。またその過程には、イグナシオ=モレイラをはじめ、キリスト教イエズス会の影響がおおいに考えられることを指摘している。
三好唯義 1984「ポルトガル地図学史上における日本地図の変遷」 『神戸市立博物館研究紀要』
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/19844