駿河・伊豆の古代社会の成立　― カツオがつなぐ都と駿河・伊豆 ―

令和4年度　沼津市・富士市連携埋蔵文化財活用講演会『狩野川・富士川が作り出した古代社会　～沼津・富士の原風景を考える～』に係わる資料集。
・古代の駿河･富士郡は3～4世紀に前方後方墳の高尾山古墳が築造され、その後駿河郡を中心に古墳時代前期･中期さらに後期まで展開した。
→珠流河国造の成立…駿河東部
・一方富士郡は古墳時代前期･中期には有力な古墳は見られないが、古墳時代後期に有力古墳（伊勢塚古墳）が出現→稚贄屯倉の成立と関係？
・稚贄屯倉は壬生部の存在から上宮王家との関係→皇極紀の大生部多と秦河勝
・大化改新による郡評制の成立…珠流河国造から駿河郡･富士郡が成立
・天武朝に駿河国から伊豆国が成立
・律令制による貢納（調・贄･中男作物）→駿河･伊豆国を中心とした堅魚の貢納
・貢納される堅魚製品は、荒堅魚・煮堅魚・堅魚煎汁
・堝形土器・壷Ｇの分布→堅魚製品と関係か
・堅魚製品の製造拠点→藤井原遺跡・御幸町遺跡・千本遺跡･中原遺跡など
・流通の拠点…狩野川・富士川を中心とした津と官衙遺跡群の存在（箱根田遺跡・上ノ段遺跡・東平遺跡）