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根来寺坊院跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/23228
DOI 二次元コード
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DOI http://doi.org/10.24484/sitereports.23228
引用表記 和歌山県文化財センター 1988 『根来寺坊院跡』和歌山県文化財センター
和歌山県文化財センター 1988 『根来寺坊院跡』
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ファイル
書名 根来寺坊院跡
発行(管理)機関 (公財)和歌山県文化財センター - 和歌山県
書名かな ねごろでら ぼういんあと
副書名 岩出町立歴史民俗資料館建設に伴なう発掘調査
巻次
シリーズ名
シリーズ番号
編著者名
編集機関
和歌山県文化財センター
発行機関
和歌山県文化財センター
発行年月日 19880326
作成機関ID 302015
郵便番号 640-8301
電話番号 073-472-3710
住所 和歌山市岩橋1263番地の1
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
岩出町の委託による
所収論文
タイトル 根来寺坊院出土の鉄釜と五徳
英語タイトル
著者
菅原 正明
ページ範囲 26 - 26
NAID
都道府県
時代
文化財種別
遺跡種別
遺物(材質分類)
学問種別
テーマ
他の電子リソース
引用表記
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抄録(内容要約)
所収遺跡
遺跡名 根来寺遺跡
遺跡名かな ねごろじいせき
本内順位
遺跡所在地 岩出市根来
所在地ふりがな いわでしねごろ
市町村コード 302091
遺跡番号 16
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
調査期間
19870525-19870930
19871215-19880108
調査面積(㎡)
調査原因 岩出町立歴史民俗資料館建設
遺跡概要
種別
社寺
時代
鎌倉
室町
江戸
主な遺構
池跡
溜桝跡
竹製導水管埋設遺構
桶埋設遺構
素掘りの溝
暗渠
石組みの溝
丸瓦を組合わせた溝
土坑
柱穴
土塀の基底部石積み
石積み井戸
井戸
埋甕遺構
門跡
塀跡
主な遺物
「菩提院」の院名と「無案内之者此内江不可入事」の墨書名のある木札
高台付近が露胎の灰釉碗
備前焼播鉢
伊万里染付碗
小杯
仏飯器
土師質焙烙
唐津皿
京焼系碗
土瓶
「奉迎」の墨書銘のみられる木札
柄杓
伊万里染付皿
燈明皿
土師皿
白士器
伊万里の染付瓶
中国製青磁碗
素焼きの土製五輪塔の火輪
京焼風の唐津釉碗
唐津系輪花皿
「口見口」の墨書の見られる唐津碗
京焼系灰釉小碗
備前焼瓶
中国製陶磁器
美濃瀬戸系天目茶碗
常滑焼甕
瓦質甕
軒平瓦
砂岩製地蔵尊
青磁碗
白磁皿
「顧氏」銘の牡丹唐草文の端反り染付皿
美濃瀬戸系褐釉碗
伊万里白磁小碗
焙烙
備前焼徳利
水指
備前焼播鉢
土師器椀
不明墨書銘のある京焼系の灰釉皿
軒丸瓦
「富貴佳器」銘のある植木鉢
鬼瓦
鳥袋瓦
鉄製の小札状のもの
粘板岩製の小型の硯
鉄釜
五徳
椋桐材を槌部に使った掛失
白磁四耳壺
土師質鍋
漆塗椀
中国製染付盤
特記事項 種別:寺院跡
主な時代:江戸中期以降
要約  菩提院跡調査区の13世紀末から14世紀にかけての時代の主たる遺構は、調査区南東部の柱穴群である。
SB1001は、柱穴が同規模で共の礎板を底に埋めており、他に対応する柱穴がみられないことから門跡であると考えられる。SAlOOlは門(8B1001)の西約3.0mを南北に延びる短い塀で、さらに西に1.8mの間隔を置いて南北に続く塀(SA1002)と塀(SA1003)が確認された。SA1002とSA1003の間は、布掘りが途絶えており、また門(SBIOOl) の真西に
ることから出入口に当たるのではないかと考えられる。このような推察が許されるならば、13世紀末から、14世紀にかけて、当地に存在した坊院は、南東部に門を有し、東辺には塀をめぐらしていたことになる。
天正の兵火時の主たる遺構は井戸(SElOOl) と埋甕遺構(SKlOOl) のみであり、当時の坊院の建物や他の施設がどのようなものであったのかを知ることは不可能であった。ただ敷地面積は旧菩提院跡調査区のほぼ全域を占め、先ほど推察した13世紀末から14世紀の坊院跡より規模は大きかったようである。また個々の遺構としては、井戸(SElOOl) と埋甕(SKlOOl) は共に類例の少ないタイプで、新たな資料を加えた。従来、埋甕は井戸の近辺で検出される場合が多く、水に関連した施設ではないかとも指摘されていたが、今回は直線距離にして約30mほど離れており一概にそう断定す
ることは出来ず、埋甕遺構の機能に関しては今後の資料の増加を待ちたい。
 近世の菩提院の遺構は、池跡や溜桝は残されていたが建物は削平されており、復原することは出来なかった。池(SGO1) や溜桝(SFOl) の配韻からみて、現在の土俵のあたりに建物の主体部があったのではないかと推測される。個々の遺構では埋桶や溜桝が検出されたが、どのような機能を有していたかは充分に理解することはできなかった。また、竹を利用した導水管が発掘され、井戸を確認することが出来なかったことから、谷筋から竹樋等で水を導いていた可能性があり、溜桝や各種の溝を含めて、山内の坊院跡の水利関係を再考する必要があろう。
 明王院跡調査区では、発掘区域が、寺域の西約%か%程度と考えられ、建物は検出されなかったが、
坊院の西端の土塀が確認された。また、現存する池(SG04) が本来は、北へ約6.5mほど続いてい
たことが判明した。

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