考古学研究会第69回総会・研究集会報告(下) 細石刃石器群にみる広域分布現象とその背景―古本州島を事例として―
The nature and background of the widespread distribution of microblade assemblages on Paleo-Honshū Island

髙倉 純 ( TAKAKURA Jun )
古本州島で細石刃石器群が出現した段階を題材に,日常生活の活動領域や石材の獲得活動範囲を超えた階層での分布現象が考古資料からどのように読み取れうるのかを議論した。古本州島で細石刃石器群が出現する以前に,周辺の中国北部・韓半島・古北海道半島では押圧剥離法による細石刃生産の技術が創発され,その技術情報が21cal. ka以降になって伝播してきたとみられる。古本州島の細石刃石器群は,人口が縮小していたと推定される時期に出現しており,それが断続的・間欠的な遺跡分布に反映されていた可能性がある。細石刃技術や石器型式組成には,狭域分布と広域分布という重層的な分布現象が確認できた。押圧剥離法による細石刃生産や細石刃剥離工程における技術の互換性が広域に共有されていた背景を理解するためには,石器製作者の接触・共在と情報の伝達との関係性に着目することの重要性を指摘した。
髙倉純 2023「考古学研究会第69回総会・研究集会報告(下) 細石刃石器群にみる広域分布現象とその背景―古本州島を事例として―」 『考古学研究』 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/127634
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時代 旧石器
文化財種別
史跡・遺跡種別
遺物(材質分類)
学問種別 考古学
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総覧登録日 : 2025-08-11
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