多功南原遺跡出土「多心経」銘刻書紡錘車に関する仏教史的考証
IKEDA Toshihiro
( 池田 敏宏 )
1章では、古代刻書紡錘車の研究抄史を概観すると共に、執筆の動機を記した。2章では、多功南原遺跡や、「多心経」銘刻書紡錘車を出土した竪穴住居跡について概述した後、「多心経」銘刻書紡錘車の銘文と「多心経」等の用例を仏教史的に検証した。また3・4章では、『般若心経』の概要、『般若心経』の日本伝来~流布過程を整理した。そして5章では、多功南原遺跡出土「多心経」銘刻書紡錘車の出土背景の考察をおこなった。