フクヂ山古墓群
URL | https://sitereports.nabunken.go.jp/94698 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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DOI | http://doi.org/10.24484/sitereports.94698 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
引用表記 | 那覇市市民文化部文化財課 2019 『那覇市文化財調査報告書109:フクヂ山古墓群』那覇市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
那覇市市民文化部文化財課 2019 『フクヂ山古墓群』那覇市文化財調査報告書109 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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書名 | フクヂ山古墓群 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
発行(管理)機関 | 那覇市 - 沖縄県 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
書名かな | ふくぢやまこぼぐん | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
副書名 | 那覇広域都市計画道路事業3・2・浦1号沢岻石嶺線に係る緊急発掘調査報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
巻次 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シリーズ名 | 那覇市文化財調査報告書 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シリーズ番号 | 109 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
編著者名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
編集機関 |
那覇市市民文化部文化財課
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発行機関 |
那覇市
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発行年月日 | 20190110 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
作成機関ID | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
郵便番号 | 9008585 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
電話番号 | 0989173501 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
住所 | 沖縄県那覇市泉崎1-1-1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
報告書種別 |
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
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資料タイプ | Research Paper | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
発掘調査報告 | 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
所蔵大学(NCID) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
JP番号 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
他の電子リソース |
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備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
所収論文 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
所収遺跡 |
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要約 | 発掘調査は、3次に及んだ。全体で、古墓計11基の発掘調査を実施した。第1号墓は、屋根の形状から平葺墓としたが、亀甲墓のウーシ(臼)やワラビヌティ(童の手)に似た構造物を付帯しており、亀甲墓との折衷型とすべきものかもしれない。墓室は、地山となるニービ(第三紀細粒砂岩)に横穴を掘削したものである。第2号墓は掘込墓であったと推測されるが、墓室上の岩盤が崩落し、当初、墓室を確認することができなかった。第3次調査にて、墓室上に堆積した大型岩塊を除去し、墓室底面の調査を行った。第3・4号墓は、丘陵斜面の岩盤を垂直方向に掘削して墓庭を設けており、そこから岩盤に横穴を掘削して墓室としている。墓の外観は、平葺墓となる。第5号墓は、第4号墓と墓庭を共有している。平葺墓となる可能性があるが、一部の軒を残して屋根の殆どが崩壊しているために判然としない。墓室は岩盤に横穴を掘削している。第6号墓は、第5号墓のサンミデーから延びる墓庭石垣の内部に築造した小規模なもので、「石積墓」と仮称する。第4号墓の仮墓のようである。第7~9号墓は、相互に何らかの関係性を有する墓であると推測される。第7号墓の外観は破風墓となるが、軒を除く屋根の構造物は後代に追加して構築したようである。墓室は、岩盤に横穴を掘削している。当初は、出窓状の棚であった可能性がある。後世に、階段状の棚に改修したものであろうか。第8・9号墓は、墓堂の外観が亀甲墓に類似するが、亀甲墓特有のマユ(眉)やウーシ(臼)、ワラビヌティ(童の手)等の装飾をもたない。このような、墓の外観が亀甲墓に類似するが、装飾は省く墓を「疑似亀甲墓」と仮称する。2基ともに墓室天井は切石で構築し、左右方向の断面形がアーチ形となるマチ墓(巻墓)であった。疑似亀甲墓に類似する古墓として、宜野座村松田に所在する「幸地屋ヌ墓(幸地屋門中の墓)」がある。第8号墓の墓庭前石垣上面からは、寛永通宝を含む銭貨11枚が集中して検出された。第10・12号墓は亀甲墓となるものであるが、工事の施工範囲外であったため、今回調査は行っていない。第11号墓は、典型的な亀甲墓で、墓室構築墓であるマチ墓であった。墓庭南東隅より、本土産や沖縄産となる小杯・瓶等の陶磁器、煙管、簪、指輪、銭貨等の多様な遺物が出土している。これらは、本来被葬者の副葬品であったと推測され、洗骨儀礼に伴い廃棄されたものであることが考えられる。また、墓庭中央より、豚頭蓋骨8個体分が検出された。これら豚頭蓋骨は意図的に埋納されたものと推測され、いずれも墓庭出入口へ向いていた。第13号墓は、小規模な堀込墓であった。仮墓の機能を有するものであることが考えられる。 |