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慶良間諸島の遺跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/16989
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DOI http://doi.org/10.24484/sitereports.16989
引用表記 沖縄県立埋蔵文化財センター 2016 『沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書81:慶良間諸島の遺跡』沖縄県立埋蔵文化財センター
沖縄県立埋蔵文化財センター 2016 『慶良間諸島の遺跡』沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書81
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書名 慶良間諸島の遺跡
発行(管理)機関 沖縄県立埋蔵文化財センター - 沖縄県
書名かな けらましょとうのいせき
副書名 平成22~27年度県内遺跡詳細分布調査報告書
巻次
シリーズ名 沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書
シリーズ番号 81
編著者名
編集機関
沖縄県立埋蔵文化財センター
発行機関
沖縄県立埋蔵文化財センター
発行年月日 20160331
作成機関ID 470007
郵便番号 9030125
電話番号 0988358752
住所 沖縄県中頭郡西原町上原193-7
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
所収遺跡
遺跡名 慶良間諸島内全83遺跡
遺跡名かな けらましょとうないぜん83いせき
本内順位 1
遺跡所在地 沖縄県島尻郡渡嘉敷村・座間味村
所在地ふりがな おきなわけんしまじりぐんとかしきそん・ざまみそん
市町村コード 47353
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
調査期間
20100610-20100814
20110705-20110812
20120612-20120615
調査面積(㎡)
調査原因 慶良間諸島全域の分布調査
遺跡概要
種別
集落
散布地
その他
時代
縄文
弥生
平安
近世(細分不明)
近代(細分不明)
グスク
主な遺構
戦争遺跡
主な遺物
土器(貝塚後期~グスク)
石器
中国産陶磁器
沖縄産陶器
特記事項 新規確認20遺跡。83遺跡のうち、縄文~グスク時代の30遺跡は周知の埋蔵文化財包蔵地とする。他は、さらなる調査・調整が必要。今回の調査以外に既往調査の採集遺物も掲載。貝塚後期土器が良好に採集。

種別:遺物分布地 集落 墓 グスク 戦争遺跡

主な時代:縄文 弥生~平安並行 グスク 近世・近代



北緯(世界測地系)26度°1分5′-26°11′秒
東経(世界測地系)127度°1分3′-127°23′秒
遺跡名 船越原遺跡
遺跡名かな ふなこしばるいせき
本内順位 2
遺跡所在地 沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連
所在地ふりがな おきなわけんしまじりぐんとかしきそんあはれん
市町村コード 47353
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
調査期間
20120626-20120817
20130709-20130920
調査面積(㎡)
210
調査原因 保存目的の範囲確認調査
遺跡概要
種別
集落
時代
縄文
弥生
主な遺構
爪形文土器包含層
礫集中地
主な遺物
土器(貝塚前1期~後期)
石器
特記事項 4か所の遺物散布、爪形文土器包含層の残存範囲を確認。自然崩壊が見込まれる法面を保護。

主な時代:縄文前期から弥生並行



北緯(世界測地系)26度°0分8′59″秒
東経(世界測地系)127度°2分0′53″秒
遺跡名 阿波連浦貝塚
遺跡名かな あはれんうらかいづか
本内順位 3
遺跡所在地 沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連
所在地ふりがな おきなわけんしまじりぐんとかしきそんあはれん
市町村コード 47353
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒
東経(世界測地系)度分秒
調査期間
20140804-20140911
20150630-20150910
調査面積(㎡)
30
調査原因 保存目的の範囲確認調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
飛鳥白鳳
奈良
平安
主な遺構
貝塚後期土器包含層
貝殻集中地
主な遺物
土器(貝塚前1期~後期)
石器
特記事項 遺物包含層が西側に残存していることを確認。法面を保護。

主な時代:弥生から平安並行



北緯(世界測地系)26度°0分9′24″秒
東経(世界測地系)127度°2分1′07″秒
要約  慶良間諸島では、1961(昭和36)年に遺跡の所在が報告されて以来、1970~1980年代にかけて沖縄最古の爪形文土器が確認された船越原遺跡、縄文後期(貝塚前4期)の竪穴住居址などが確認された古座間味貝塚、弥生並行期(貝塚後期前半)の良好な土器群が出土した阿波連浦貝塚など、沖縄考古学にとって重要な発見がなされ、遺跡の保護・周知が行われた。しかし、人口が2000人も満たない本諸島で大規模な開発もほとんどなかったことから、これらの遺跡調査は実施されなかった。
 そのような中で、2000年代に入って砂丘上に位置する船越原遺跡の包含層が露頭し、爪形文土器が散布し自然崩壊の危機にあることが確認された。そこで、船越原遺跡の保護を含めた慶良間諸島における遺跡分布調査が必要であると判断し、沖縄県教育庁文化財課の指導の下、沖縄県立埋蔵文化財センターが実施することになった。
 慶良間諸島における分布調査では、久場島と神山島以外の各島で踏査を行い、渡嘉敷島・儀志布島・前島・神山島・座間味島・屋嘉比島・安室島・嘉比島・安慶名敷島・阿嘉島・慶留間島の11か所、合計83遺跡を数えることが判
明した。特に、貝塚後期の遺跡が多く分布していることが確認された。また、近世~近代の遺跡が53か所見られ、今後は試掘などのさらなる調査、両村や関係者などと調整の上で、周知の埋蔵文化財包蔵地としての取扱いを検討することになる。
 船越原遺跡では、爪形文土器包含層がまだ残存していることを確認し、本層前後で緑色千枚岩や砂岩の礫集中地も検出し、石材供給地としての位置づけが再度確認できた。阿波連浦貝塚では、既往調査の層序を確認し、丘陵
奥の西側に包含層が十分に残されていることが明らかにできた。両遺跡の自然崩壊の可能性が露頭している部分を、環境にも配慮したドレーンシート工法を用いて埋戻し、現状の保護を行った。

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