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久留米市内遺跡群

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/59201
引用表記 久留米市市民文化部文化財保護課 2014 『久留米市文化財調査報告書346:久留米市内遺跡群』久留米市教育委員会
久留米市市民文化部文化財保護課 2014 『久留米市内遺跡群』久留米市文化財調査報告書346
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書名 久留米市内遺跡群
発行(管理)機関 久留米市 - 福岡県
有償頒布・配布ページ https://www.city.kurume.fukuoka.jp
※ 有償頒布・配布していない場合もあります
書名かな くるめしないいせきぐん
副書名
巻次 平成25年度
シリーズ名 久留米市文化財調査報告書
シリーズ番号 346
編著者名
編集機関
久留米市市民文化部文化財保護課
発行機関
久留米市教育委員会
発行年月日 20140331
作成機関ID 40203
郵便番号 8308520
電話番号 0942309225
住所 福岡県久留米市城南町15-3
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
所収遺跡
遺跡名 南薫西遺跡 第7次
遺跡名かな なんくんにしいせき
本内順位 1
遺跡所在地 久留米市南薫西町1984-1ほか
所在地ふりがな くるめしなんくんにしまち1984-1
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331900
東経(世界測地系)度分秒 1303124
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.316666 130.523333
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20120522-20120604
調査面積(㎡)
48
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
奈良
平安
主な遺構
土坑 3基
溝 1条
ピット
主な遺物
土師器
須恵器
馬歯
古瓦
近世陶磁器
特記事項 古代筑後国御井郡櫛原郷における集落。
遺跡名 正覚山浄土寺飯田庵跡 第1次
遺跡名かな しょうがくさんじょうどじいいだあんあと
本内順位 2
遺跡所在地 久留米市善道寺町飯田1062-5ほか
所在地ふりがな くるめしぜんどうじまちいいだ1062-5ほか
市町村コード 40203
遺跡番号 030181
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331933
東経(世界測地系)度分秒 1303644
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.325833 130.612222
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20120823-20120831
調査面積(㎡)
64
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
社寺
時代
奈良
平安
鎌倉
主な遺構
溝 1条
ピット
主な遺物
弥生土器
土師器
須恵器
輸入陶磁器
特記事項 13~14世紀の遺物が出土。条里と同じ方向に走る溝を検出。
遺跡名 竹の子古墳群 第1次
遺跡名かな たけのここふんぐん
本内順位 3
遺跡所在地 久留米市高良内町1192-1ほか
所在地ふりがな くるめしこうらうちまち1192-1ほか
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331726
東経(世界測地系)度分秒 1303358
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.290555 130.566111
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20121030-20130104
調査面積(㎡)
180
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
散布地
時代
縄文
主な遺構
竪穴建物 1軒
集石遺構 1基
主な遺物
縄文土器
石器
特記事項
種別
古墳
時代
古墳
主な遺構
横穴式石室 1基
周溝 1条
主な遺物
土師器
須恵器
鉄器
ガラス玉
勾玉
特記事項 円墳1基を検出した。主体部は複室構造の横穴式石室と思われるが、半壊しており、玄室のみが残存していた。
遺跡名 二子塚遺跡 第7次
遺跡名かな ふたごづかいせき
本内順位 4
遺跡所在地 久留米市荒木町荒木1579-2ほか
所在地ふりがな くるめしあらきまちあらき1579-2ほか
市町村コード 40203
遺跡番号 30972
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331615
東経(世界測地系)度分秒 1302958
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.270833 130.499444
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20121213-20121217
調査面積(㎡)
45
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
古墳
時代
古墳
主な遺構
溝 1条
土坑 1基
主な遺物
円筒埴輪
石器
特記事項
種別
散布地
時代
近代(細分不明)
主な遺構
主な遺物
機銃弾
特記事項 溝や土坑を検出した。遺物は縄文時代の石器や古墳時代後期の円筒埴輪などである。古墳が削平された際に墳丘構築土を埋めた穴と考えられる。
遺跡名 日出原南遺跡 第6次
遺跡名かな ひでばるみなみいせき
本内順位 5
遺跡所在地 久留米市御井町1744-1ほか
所在地ふりがな くるめしみいまち1744-1ほか
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331822
東経(世界測地系)度分秒 1303307
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.306111 130.551944
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130204-20130214
調査面積(㎡)
98
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
集落
時代
中世(細分不明)
主な遺構
掘立柱建物 1棟
ピット
包含層
主な遺物
縄文土器
土師器
輸入陶磁器
特記事項 中世集落の外縁部。
遺跡名 吉木古墳群 第2次
遺跡名かな よしきこふんぐん
本内順位 6
遺跡所在地 久留米市草野町吉木2224-3
所在地ふりがな くるめしくさのまちよしき2224-3
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331842
東経(世界測地系)度分秒 1303726
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.311666 130.623888
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130218-20130304
調査面積(㎡)
280
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
古墳
時代
古墳
主な遺構
溝 1条
土坑 1基
主な遺物
土錘
近世陶磁器
特記事項 下馬場古墳の南に展開する古墳群。
遺跡名 北山古墳群 第4次
遺跡名かな きたやまこふんぐん
本内順位 7
遺跡所在地 久留米市荒木町白口1654-2
所在地ふりがな くるめしあらきまちしらくち1654-2
市町村コード 40203
遺跡番号 30806
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331703
東経(世界測地系)度分秒 1303014
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.284166 130.503888
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130422-20130628
調査面積(㎡)
112
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
古墳
時代
古墳
主な遺構
円墳 1基
主な遺物
土師器
瓦器
須恵器
円筒埴輪
鉄刀
刀子
鉄鏃
小玉
耳環
特記事項 単室の横穴式石室および竪穴系小石室を具有する円墳1基を検出した。
遺跡名 高三潴遺跡 第1次
遺跡名かな たかみづまいせき
本内順位 8
遺跡所在地 久留米市三潴町高三潴1180-2
所在地ふりがな くるめしみづままちたかみづま1180-2
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331544
東経(世界測地系)度分秒 1302729
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.262222 130.458055
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130507-20130517
調査面積(㎡)
60
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
中世(細分不明)
主な遺構
土坑 12基
井戸 2基
ピット
主な遺物
弥生土器
土師器
輸入陶磁器
石製品
銭貨(開元通寶)
特記事項 弥生時代後期後半の土坑と、中世のピット群、井戸などを検出した。
遺跡名 高三潴遺跡 第2次
遺跡名かな たかみづまいせき
本内順位 9
遺跡所在地 久留米市三潴町高三潴51-1
所在地ふりがな くるめしみづままちたかみづま51-1
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331552
東経(世界測地系)度分秒 1302732
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.264444 130.458888
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130521-20130523
調査面積(㎡)
40
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
古墳
中世(細分不明)
主な遺構
溝 1条
主な遺物
弥生土器
石器
土師器
瓦器
特記事項 大規模な溝の一部を検出。中世以降のものと考えられる杭も検出された。
遺跡名 久留米城外郭遺跡 第21次
遺跡名かな くるめじょうそとぐるわいせき
本内順位 10
遺跡所在地 久留米市篠山町168-1ほか
所在地ふりがな くるめしささやままち168-1ほか
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331918
東経(世界測地系)度分秒 1303039
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.321666 130.510833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130724-20130801
調査面積(㎡)
80
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
城館
時代
近世(細分不明)
主な遺構
土塁 1基
溝 1条
土坑 12条
主な遺物
土師器
近世陶磁器
陶磁器
特記事項 外郭北東部における土塁の積土状況を確認。
遺跡名 木塚遺跡 第6次
遺跡名かな きづかいせき
本内順位 11
遺跡所在地 久留米市善道寺町木塚606-1
所在地ふりがな くるめしぜんどうじまちきづか606-1
市町村コード 40203
遺跡番号 201316
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331936
東経(世界測地系)度分秒 1303543
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.326666 130.595277
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130827-20130828
調査面積(㎡)
7.75
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
主な遺構
主な遺物
特記事項
遺跡名 久留米城外郭遺跡 第22次
遺跡名かな くるめじょうそとぐるわいせき
本内順位 12
遺跡所在地 久留米市城南町16-4
所在地ふりがな くるめしじょうなんまち16-4
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331910
東経(世界測地系)度分秒 1303036
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.319444 130.51
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130924-20130927
調査面積(㎡)
62
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
城館
時代
近世(細分不明)
主な遺構
外堀 1条
溝 2条
土坑 1基
主な遺物
近世陶磁器
特記事項 久留米城外堀を検出した。また、久留米城外郭を囲繞する土塁基底部幅を確認。
遺跡名 市ノ上遺跡 第2次
遺跡名かな いちのうえいせき
本内順位 13
遺跡所在地 久留米市合川町2009-3
所在地ふりがな くるめしあいかわまち2009-3
市町村コード 40203
遺跡番号 201217
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331901
東経(世界測地系)度分秒 1303155
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.316944 130.531944
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20130919-20131009
調査面積(㎡)
150
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
古代(細分不明)
主な遺構
竪穴建物 25棟
土坑 3基
主な遺物
弥生土器
土師器
黒色土器
須恵器
石器
特記事項 弥生時代中期の竪穴住居跡を確認。
遺跡名 稲数遺跡 第2次
遺跡名かな いなかずいせき
本内順位 14
遺跡所在地 久留米市北野町稲数38-4
所在地ふりがな くるめしきたのまちいなかず38-4
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 332115
東経(世界測地系)度分秒 1303619
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.354166 130.605277
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20131111-20131121
調査面積(㎡)
41
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
古代(細分不明)
中世(細分不明)
近世(細分不明)
主な遺構
土壙墓 1基
溝 7条
土塁 1基
主な遺物
弥生土器
土師器
須恵器
近世陶磁器
特記事項 第1次調査で検出された土坑、溝の広がりを確認。中世の土壙墓を検出。
遺跡名 ヘボノ木遺跡 第71次
遺跡名かな へぼのきいせき
本内順位 15
遺跡所在地 久留米市東合川三丁目13-5
所在地ふりがな くるめしひがしあいかわさんちょうめ13-5
市町村コード 40203
遺跡番号 201321
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331851
東経(世界測地系)度分秒 1303302
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.314166 130.550555
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20131204-20131210
調査面積(㎡)
56
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
主な遺構
掘立柱建物跡 1棟
主な遺物
土師器
古瓦
特記事項 回廊状遺構南面中央付近に門状遺構と考えられる掘立柱建物を検出。
要約 (南薫西遺跡 第7次)
調査地は、筑後川左岸に形成された標高14mの低台地上に位置する。周囲においては弥生時代の集落・甕棺墓群が多く認められる。今回は8~9世紀代の土坑3基、溝1条などが検出され、転用硯や布目瓦の出土から、筑後国御井郡櫛原郷における中心的な集落と思われる。
(正覚山浄土寺飯田庵跡 第1次)
調査地は、巨瀬川左岸の自然堤防上に位置し、建保6年(1218年)開山とされる正覚山浄土寺の伝承地である。旧山本郡の条里と同じく、西へ2°偏位する溝を検出した。条里地割に並行する、12世紀から近世にかけて存続した溝と推定される。また、13~14世紀の中国系陶磁器が出土し、正覚山浄土寺創建と同じ時期に集落があったと思われる。
(竹の子古墳群 第1次)
調査地は、耳納山地南麓の緩斜面、標高約74mに位置する。周囲には群集墳が多く認められ、西側には平成年度に調査された岩竹古墳が所在する。今回は直径約10m前後と想定される円墳を検出し、主体部は半壊しているものの、複室構造の横穴式石室と想定される。副葬品は盗掘のため少なく、勾玉、ガラス玉、鉄鏃が少数出土したのみである。また、縄文時代後期の遺構が確認され、集石遺構や竪穴建物を検出している。
(二子塚遺跡 第7次)
調査地は、二子塚古墳推定地の北側に隣接する。溝や土坑を検出した。遺物は縄文時代の石器や古墳時代後期の円筒埴輪などである。古墳が削平された際に墳丘構築土を埋めた穴と考えられる。
(日出原南遺跡 第6次)
調査地は高良山から派生する丘陵上の標高33m地点に位置する。東側を薩摩坊ノ津街道が走り、横道遺跡や本木遺跡などの中世の集落遺跡に隣接する。今回はピットを多数検出したほか、南北2間以上✕東西2間の掘立柱建物を検出した。掘立柱建物の年代は12~13世紀で、北側に多く分布する同時期の集落が、南へも広がることを確認した。
(吉木古墳群 第2次)
史跡下馬場古墳の南に展開する吉木古墳群の第2次調査で調査区の中央部より方形の大型土坑を確認した。小礫を人工的に積み重ねて埋めており、古墳を破壊して埋めたものである可能性が想起されたが、古墳時代所産の遺物は出土しておらず、断定はできない。
(北山古墳群 第4次)
本調査の対象となった北山1号墳は、久留米市南部JR荒木駅の北方約750mに所在し、明星山から派生する丘陵の端部、南北を谷に挟まれた標高約14mの微高地に立地している。結果、単室の横穴式石室および竪穴系小石室を内部主体として具有する円墳1基を検出した。墳丘規模は11.2mを測る。築造時期は石室プランから6世紀第2四半期と判明。また、6世紀中頃に追葬時期が求められ、玄室から出土した円筒埴輪等から6世紀後半まで祭祀行為が継続したものと考えられる。6世紀後半の所産とされる当地の首長墓系列に挙げられる二子塚古墳との関連が注目される。
(高三潴遺跡 第1次)
調査地は、高三潴遺跡の南西部、八龍川に隣接する谷部分にあたる。標高は5m程度である。弥生時代後期後半の土坑や、中世のピット群、井戸などを検出した。南側に高三潴氏館跡と推定されている地点があり、今回検出した中世の遺構は、それに付随する建物群である可能性がある。
(高三潴遺跡 第2次)
本調査地は、広川左岸域に形成された標高約6mの低位段丘上に位置する。周辺では塚崎遺跡、塚崎東畑遺跡、御廟塚貝塚など弥生時代の遺跡が集中している。大規模な溝が検出され、弥生時代前期末~中期を主体とした弥生土器や石器、古式土師器、瓦器が出土している。出土量から弥生時代の集落の存在が伺える。また中世居館の掘との関連性も想定される。
(久留米城外郭遺跡 第21次)
調査地は、筑後川中流沿いの低位段丘群上にあり、標高10.5mを測る。久留米城の外郭に位置し、その北東部に相当する。外郭を囲んでいた土塁の推定ライン上に位置し、調査区壁面の土層観察から、土塁の積土を確認した。積土は地山と同質の砂質土で、これを0.5mずつ積みながら築造している状況が判明した。このほか、上面確認だが近世の土坑を多数確認し、調査区が侍屋敷の庭にあたる場所であったと推測される。
(木塚遺跡 第6次)
木塚古墳石室南側の確認調査。削平により遺構確認できず。
(久留米城外郭遺跡 第22次)
本調査は久留米城外郭南東部にあたり、標高11mを測る低位段丘上に立地する。調査の結果、外堀1条、溝2条、土坑1基を検出した。溝と土坑はいずれも近代以降の所産である。土坑については性格不明だが、溝は江戸時代以降踏襲されてきた、道路南側側溝の可能性があり、外堀と溝との距離は外郭の土塁基底部を示唆するものと思われる。
(市ノ上遺跡 第2次)
調査地は、市ノ上台地の最高所付近に位置する。検出した方形住居跡からは、黒曜石の剥片が多量に出土し、石器製作工房跡の可能性がある。
(稲数遺跡 第2次)
調査地は、筑後川右岸に面した微高地のほぼ中央に位置し、標高は11mを測る。平成24年度に実施した、第1次調査の北隣にあたる。今回の調査では、近世の土塁の下から弥生時代の土坑1基、古代の溝4条と中世の溝1条、土壙墓1基、近世の溝2条を検出した。同時期の土坑や溝は、第1次調査でも検出しており、特に溝は延長線上に位置することから、第1次調査で検出した溝の延長部と思われる。中世の土壙墓からは、屈葬状態の人骨が出土した。中世の区画溝の内部に位置することから、屋敷墓と推定される。
(ヘボノ木遺跡 第71次)
調査地は、回廊状遺構が検出された箇所の南側列に位置する。検出された掘立柱建物は、門状施設と考えられる。

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