URL |
https://sitereports.nabunken.go.jp/65263
|
引用表記 |
久留米市文化観光部文化財保護課 2006 『久留米市文化財調査報告書232:筑後国府跡』久留米市教育委員会
|
久留米市文化観光部文化財保護課 2006 『筑後国府跡』久留米市文化財調査報告書232
|
wikipedia 出典テンプレート :
{{Cite book|和書|first=公久|last=神保|first2=伸彦|last2=江島|first3=太郎|last3=小澤|first4=昌之|last4=熊代|first5=道範|last5=水原|first6=美詠子|last6=米澤|title=筑後国府跡|origdate=2006-03-31|date=2006-03-31|url=https://sitereports.nabunken.go.jp/65263|location=福岡県久留米市城南町15-3|ncid=BN02214463|series=久留米市文化財調査報告書|volume=232}}
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|
ファイル |
|
書名 |
筑後国府跡 |
発行(管理)機関 |
久留米市
- 福岡県
|
有償頒布・配布ページ |
https://www.city.kurume.fukuoka.jp ※ 有償頒布・配布していない場合もあります |
書名かな |
ちくごこくふあと |
副書名 |
平成17年度発掘調査報告・概要報告 |
巻次 |
|
シリーズ名 |
久留米市文化財調査報告書 |
シリーズ番号 |
232 |
編著者名 |
|
編集機関 |
久留米市文化観光部文化財保護課
|
発行機関 |
久留米市教育委員会
|
発行年月日 |
20060331 |
作成機関ID |
40203 |
郵便番号 |
8308520 |
電話番号 |
0942309225 |
住所 |
福岡県久留米市城南町15-3 |
報告書種別 |
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
|
資料タイプ |
Research Paper |
発掘調査報告 |
掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象) |
所蔵大学(NCID) |
|
JP番号 |
|
他の電子リソース |
|
備考 |
|
所収論文 |
|
所収遺跡 |
遺跡名 |
筑後国府跡 第196次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
1 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字田代1190-1、1190-3の一部 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざたしろ1190-1、1190-3のいちぶ |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331857 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303219 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.315833 130.538611
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20040621-20040716
|
調査面積(㎡) |
322
|
調査原因 |
宅地分譲に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
集落
|
時代 |
弥生
|
主な遺構 |
竪穴建物 9軒
掘立柱建物柱 1棟
|
主な遺物 |
弥生土器
|
特記事項 |
|
種別 |
交通
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
溝 4条
|
主な遺物 |
|
特記事項 |
|
種別 |
集落
|
時代 |
室町
|
主な遺構 |
土坑 2基
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
黒色土器
瓦器
輸入陶磁器
古瓦
石製品
鉄製品
|
特記事項 |
弥生時代終末期~古墳時代初頭の竪穴住居群を検出。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第199次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
2 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字井葉208-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざいば208-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331844 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303229 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.312222 130.541388
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20041012-20050113
|
調査面積(㎡) |
400
|
調査原因 |
重要遺跡確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
|
主な遺構 |
竪穴建物 2棟
溝 1条
掘立柱建物 1棟
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
石製品
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
掘立柱建物 3棟
柵列 1
溝 2条
土坑
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
古瓦
輸入陶磁器
緑釉陶器
石製品
鉄製品
|
特記事項 |
国司館南区画の南辺溝を検出。その前面でも四面庇建物を検出した。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第200次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
3 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字東1091-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざひがし1091-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331900 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303228 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.316666 130.541111
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050118-20050127
|
調査面積(㎡) |
110
|
調査原因 |
共同住宅建設に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
集落
|
時代 |
縄文
|
主な遺構 |
落とし穴
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
瓦器
|
特記事項 |
|
種別 |
集落
|
時代 |
中世(細分不明)
|
主な遺構 |
土坑
|
主な遺物 |
輸入陶磁器
|
特記事項 |
古代の遺構は確認できず、縄文・中世の遺構のみ検出した。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第201次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
4 |
遺跡所在地 |
久留米市朝妻町三丁野1427-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあさづままちさんちょうの1427-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331842 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303247 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.311666 130.546388
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050221-20050223
|
調査面積(㎡) |
70
|
調査原因 |
倉庫建設に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
土坑 1基
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
鉄器
|
特記事項 |
筑後国府Ⅲ期政庁の正殿前面を調査。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第202次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
5 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字柿ノ内382-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざかきのうち382-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331848 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303232 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.313333 130.542222
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050222-20050411
|
調査面積(㎡) |
262
|
調査原因 |
専用住宅建設 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
飛鳥白鳳
|
主な遺構 |
断層
地割れ
|
主な遺物 |
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
|
主な遺構 |
竪穴建物 3軒
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
|
特記事項 |
|
種別 |
集落
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
土坑 2基
|
主な遺物 |
土師器
黒色土器
|
特記事項 |
|
種別 |
集落
|
時代 |
近世(細分不明)
|
主な遺構 |
溝 1条
土坑 1基
|
主な遺物 |
国産陶磁器
|
特記事項 |
国司館の隣接地を調査。関連遺構は検出されていないが、水縄断層系の一部を検出した。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第204次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
6 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字三反野273 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかまわちあざさんたんの273 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331849 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303221 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.313611 130.539166
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050415-20050527
|
調査面積(㎡) |
167
|
調査原因 |
専用住宅建設 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
飛鳥白鳳
|
主な遺構 |
土坑
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
平安
|
主な遺構 |
道路遺構
溝
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
鉄器
|
特記事項 |
筑後国府Ⅱ期成長前面を東西走行する官道を検出。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第206次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
7 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字広野165-3 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざひろの165-3 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331848 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303241 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.313333 130.544722
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050719-20050727
|
調査面積(㎡) |
50
|
調査原因 |
専用住宅に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
|
主な遺構 |
道路遺構側溝
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
溝
土坑
|
主な遺物 |
青銅製品
輸入陶磁器
|
特記事項 |
筑後国府域を東西走行する官道の南側溝を検出。また、この官道に直行する南北溝を検出している。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第207次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
8 |
遺跡所在地 |
久留米市朝妻町1445-3 |
所在地ふりがな |
くるめしあさづままち1445-3 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331848 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303243 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.313333 130.545277
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050727-20050808
|
調査面積(㎡) |
30
|
調査原因 |
共同住宅建設に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
|
主な遺構 |
道路遺構側溝
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
鉄器
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
胞衣埋納遺構
|
主な遺物 |
輸入陶磁器
|
特記事項 |
筑後国府域を東西走行する官道の南側溝を検出。官道沿いでは胞衣埋納遺構を検出。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第209次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
9 |
遺跡所在地 |
久留米市朝妻町1404-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあさづままち1404-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331844 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303250 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.312222 130.547222
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20051206-20051209
|
調査面積(㎡) |
50
|
調査原因 |
共同住宅建設に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
方形掘方
土坑
|
主な遺物 |
土師器
緑釉陶器
|
特記事項 |
筑後国府Ⅲ期政庁東隣接地を調査。大型の方形掘方を2基検出した。 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第208次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
10 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字井葉212-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざいば212-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331841 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303229 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.311388 130.541388
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20050910-20060210
|
調査面積(㎡) |
1000
|
調査原因 |
重要遺跡確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
|
主な遺構 |
竪穴建物
掘立柱建物
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
古瓦
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
平安
|
主な遺構 |
掘立柱建物
土坑
溝
|
主な遺物 |
輸入陶磁器
緑釉陶器
石製品
|
特記事項 |
概要報告 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第210次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
11 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字田代1190-2外 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざたしろ1190-2ほか |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331857 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303219 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.315833 130.538611
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
|
調査面積(㎡) |
800
|
調査原因 |
宅地分譲に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
集落
|
時代 |
弥生
|
主な遺構 |
竪穴建物
|
主な遺物 |
弥生土器
|
特記事項 |
|
種別 |
官衙
|
時代 |
飛鳥白鳳
|
主な遺構 |
掘立柱建物
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
|
特記事項 |
概要報告 |
|
遺跡名 |
筑後国府跡 第211次 |
遺跡名かな |
ちくごこくふあと |
本内順位 |
12 |
遺跡所在地 |
久留米市合川町字広野171-1 |
所在地ふりがな |
くるめしあいかわまちあざひろの171-1 |
市町村コード |
40203 |
遺跡番号 |
30112 |
北緯(日本測地系)度分秒 |
|
東経(日本測地系)度分秒 |
|
北緯(世界測地系)度分秒 |
331849 |
東経(世界測地系)度分秒 |
1303233 |
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) |
33.313611 130.5425
|
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
|
調査期間 |
20060116-20060127
|
調査面積(㎡) |
31
|
調査原因 |
専用住宅に伴う確認調査 |
遺跡概要 |
種別 |
官衙
|
時代 |
奈良
平安
|
主な遺構 |
道路遺構
|
主な遺物 |
土師器
須恵器
緑釉陶器
|
特記事項 |
概要報告 |
|
|
要約 |
(筑後国府跡 第196次) 古宮地区から葉山地区へかけて南北に広がる、弥生時代終末期~古墳時代初頭の竪穴住居群が古宮地区東側の田代地区にも広く展開していることが判明した。その後、平安時代まで土地利用がなされず空白期間が訪れる。9世紀以降になると遺構・遺物が見られるようになり、室町時代頃には溝が掘削され利用されている。 (筑後国府跡 第199次) 本調査は、国史跡に指定されている国司館地区への南側隣接地において実施した重要遺跡確認調査である。調査では、国司館南区画の南限溝と土橋状の国司館への出入り口を検出した。また、出入り口前面において、四面庇建物を検出し、その東部分でも掘立柱建物2棟と柵列を検出している。この結果、従来推定してきた国司館の範囲が、更に南へ広がる可能性が高まった。 (筑後国府跡 第200次) 調査地は、筑後国府域の北端部に位置する。調査地は攪乱が著しく、周辺での調査地と同様に古代の遺構は希薄であった。検出遺構は縄文時代と考えられる落とし穴と近世の遺構が広がっている程度であった。 (筑後国府跡 第201次) 本調査は、筑後国府跡Ⅲ期政庁内で実施した。調査地は、第180次調査で検出した正殿の前面約35mにあたり、政庁内における何らかの遺構の存在が想定されたが、調査の結果、主要遺構は検出できなかった。この結果、正殿の前面には約40mにおよぶ空閑地が広がっていることが確認された。 (筑後国府跡 第202次) 推定国司館地区の隣接地を調査。国司館に関連する遺構は検出されず、奈良時代の竪穴建物3軒を検出。更に、『日本書記』天武7年(679)条に記された「筑後国地震」の原因となった水縄断層系の西端部にある朝妻断層の一部を検出し、第113次調査地と山川前田遺跡を結ぶ断層の所在位置がより明瞭になる成果が得られた。 (筑後国府跡 第204次) 本調査は、筑後国府Ⅱ期政庁の約50m南西部分で行った。調査では、Ⅱ期政庁前面を東西走行する官道の一部を検出した。特に南側溝を検出したことにより、Ⅱ期政庁前面付近における路面幅が推定できるようになった。既述すると、Ⅱ期政庁中軸線から西側に約63m(210尺)までの官道幅員は約10.5mであり、西へ約75m(250尺)離れた地点からは約5.7mへ縮小していることが想定される。また、南側溝は掘り直しも確認されており、後には官道幅が約5.7mで統一されたようである。 (筑後国府跡 第206次) 筑後国府域を東西走行する古代官道と、Ⅲ期政庁の西側約80mを南北に通過する道路遺構とが交差すると推定された箇所で調査を実施した。官道の南側溝と南北道路の西側溝を検出しているが、交差部分は検出することができず、その前後関係は不明である。従来、東西走行する官道が、10世紀中頃に調査地付近で南方向へ路線変更されるという見解があるが、側溝出土遺物からはこの見解を否定するものではない。 (筑後国府跡 第207次) 筑後国府域を東西走行する古代官道の南側溝を検出した。また、側溝から南方約8mでは、胞衣を埋納したと思われる甕を検出しており、官道に壖地が存在したことが想定される。 (筑後国府跡 第209次) 当調査区は、Ⅲ期国庁の隣接地に所在する。確認調査のため、大半の遺構は完掘していない。土坑より出土した土器からは10世紀後半から11世紀初に比定される。その他、方形掘方が2つ並んだ状態で検出し、幡遺構の可能性がある。 |