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史跡寺町廃寺跡

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/122388
引用表記 三次市教育委員会他 2022 『広島県三次市文化財調査報告書15:史跡寺町廃寺跡』三次市教育委員会
三次市教育委員会他 2022 『史跡寺町廃寺跡』広島県三次市文化財調査報告書15
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ファイル
書名 史跡寺町廃寺跡
発行(管理)機関 三次市 - 広島県
書名かな しせきてらまちはいじあと
副書名 推定三谷寺跡第1~8次発掘調査総括報告書
巻次
シリーズ名 広島県三次市文化財調査報告書
シリーズ番号 15
編著者名
編集機関
三次市教育委員会
株式会社イビソク
発行機関
三次市教育委員会
発行年月日 20220330
作成機関ID
郵便番号 7288501
電話番号 0824626191
住所 広島県三次市十日市中二丁目8番1号
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
所収遺跡
遺跡名 寺町廃寺跡
遺跡名かな てらまちはいじあと
本内順位 1
遺跡所在地 広島県三次市向江田町
所在地ふりがな ひろしまけんみよししむこうえたちょう
市町村コード 34209
遺跡番号 4
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 344706
東経(世界測地系)度分秒 1325611
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 34.785 132.936388
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
19791029-20201031
調査面積(㎡)
1626
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
社寺
時代
飛鳥白鳳
奈良
平安
主な遺構
金堂
講堂
回廊
燈籠跡
幡竿
柱穴
土坑
主な遺物
須恵器
土師器
三彩陶器
金属製品
石製品
特記事項 『日本霊異記』に登場する「三谷寺」の可能性が高い古代地方寺院跡。
遺跡名 大当瓦窯跡
遺跡名かな だいとうがようあと
本内順位 2
遺跡所在地 広島県三次市和知町大鳴
所在地ふりがな ひろしまけんみよししわちちょうおおなる
市町村コード 34209
遺跡番号 4
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 344748
東経(世界測地系)度分秒 1325542
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 34.796666 132.928333
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
19811019-19821217
調査面積(㎡)
282
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
その他の生産遺跡
時代
奈良
平安
主な遺構
灰原
主な遺物
須恵器
土師器
石製品
特記事項 寺町廃寺跡に瓦を供給した瓦窯跡。
遺跡名 上山手廃寺跡
遺跡名かな かみやまてはいじあと
本内順位 3
遺跡所在地 広島県三次市向江田町
所在地ふりがな ひろしまけんみよししむこうえたちょう
市町村コード 34209
遺跡番号 2088
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 344642
東経(世界測地系)度分秒 1325536
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 34.778333 132.926666
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
19781113-19801210
調査面積(㎡)
718
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
社寺
時代
飛鳥白鳳
奈良
平安
主な遺構
金堂
講堂
柱穴
主な遺物
須恵器
土師器
三彩陶器
金属製品
石製品
特記事項 寺町廃寺跡と同一郡内に所在する古代地方寺院
要約 本書は,史跡「寺町廃寺跡」の調査成果をまとめた総括報告書である。
寺町廃寺跡は,三次盆地の東側,江の川支流の馬洗川とその支流の国兼川に挟まれた小盆地に立地する。古くは江戸時代からその存在は知られており,昭和12(1973)年には広島県史跡に指定された。昭和53(1978)年,遺跡周辺で県営圃場整備事業が計画されたことから,昭和54(1979)年度に第1次発掘調査を実施した。その後,昭和57(1982)年度までの4次にわたる調査の結果,遺構では金堂・塔・講堂・回廊といった寺院跡に関係する各建物跡などが確認され,遺物では瓦類,土器類,金属製品,石製品などが確認された。特に中枢伽藍の遺存状態は極めて良好で,中国地方を代表する古代の地方寺院跡として,昭和59(1984)年に国の史跡に指定された。平成30(2018)~令和2(2020)年度にかけては,保存・活用に向けた内容確認調査を実施し,金堂跡の南北両辺にて階段跡が確認されたほか,日本最古例となる木製燈籠跡が確認された。
寺町廃寺跡は,西に金堂,東に塔,その背面に講堂が位置し,各堂塔の周囲には回廊が廻って,北面回廊がそのまま講堂東西辺の中央部に取りつく,いわゆる法起寺式の伽藍配置を有する古代の地方寺院跡である。また,備後北部を中心に安芸や備中,出雲地域にも広く分布する「水切り瓦」が数多く出土したことから,その中心地と考えられる。
遺構や遺物から得られた情報から,寺町廃寺跡の造営とその後には,様々な地域との関係が捉えられた。その背景には寺院造営者の活動の一端を窺うことができ,さらに『日本霊異記』上巻7緑との関係から,『日本霊異記』に登場する「三谷寺」の可能性が高い寺院跡と推定される。寺院建立の経緯と経過がわかる全国的に稀有な古代の地方寺院跡として,重要な遺跡である。

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