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禁野本町遺跡Ⅵ

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/65665
引用表記 公益財団法人大阪府文化財センター 2017 『枚方市文化財調査報告/公益財団法人大阪府文化財センター調査報告書85/281:禁野本町遺跡Ⅵ』公益財団法人大阪府文化財センター他
公益財団法人大阪府文化財センター 2017 『禁野本町遺跡Ⅵ』枚方市文化財調査報告/公益財団法人大阪府文化財センター調査報告書85/281
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ファイル
書名 禁野本町遺跡Ⅵ
発行(管理)機関 大阪府文化財センター - 大阪府
有償頒布・配布ページ https://www.occh.or.jp/?s=book
※ 有償頒布・配布していない場合もあります
書名かな きんや ほんまち いせき
副書名 関西外国語大学新キャンパス建設に係る埋蔵文化財発掘調査報告書
巻次 6
シリーズ名 枚方市文化財調査報告/公益財団法人大阪府文化財センター調査報告書
シリーズ番号 85/281
編著者名
編集機関
公益財団法人大阪府文化財センター
発行機関
公益財団法人大阪府文化財センター
枚方市教育委員会
枚方市文化財研究調査会
発行年月日 20170731
作成機関ID
郵便番号 5731159
電話番号 0728411411
住所 大阪府枚方市大垣内町2丁目1-20
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
枚方市文化財調査報告 ; 第85集
所収論文
所収遺跡
遺跡名 禁野本町遺跡6
遺跡名かな きんやほんまちいせき
本内順位
遺跡所在地 枚方市御殿山南町1511番2・3・4地内
所在地ふりがな ひらかたしごてんやまみなみちょう
市町村コード 27210
遺跡番号 116
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 344924
東経(世界測地系)度分秒 1353926
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 34.823333 135.657222
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20140729-20140930
20141022-20141226
20150406-20160325
調査面積(㎡)
26974
調査原因 関西外国語大学新キャンパスの建設
遺跡概要
種別
集落
田畑
その他
時代
古墳
奈良
平安
中世(細分不明)
近世(細分不明)
明治
大正
昭和
主な遺構
土坑
掘立柱建物
炭窯
井戸
柱穴
谷地形
鋤溝
土塁
石組溝
防空壕
建物基礎
暗渠
便所
軽便軌道
貯水池
主な遺物
土師器
須恵器
緑釉陶器
滑石製品
瓦器
陶磁器
レンガ
土管
枕木
砲弾
薬莢
スパナ
やっとこ
レール
車輪
鉄管
下駄
特記事項 ・6世紀後葉から7世紀前葉の遺構を検出
・8世紀を中心とした古代の集落の縁辺、炭窯、谷地形を検出
・耕作地跡を検出
・明治30年から昭和20年まで機能した禁野火薬庫・枚方製造所の諸施設を検出
要約 遺跡は、淀川を見下ろす交野台地上に立地する。古墳時代後期から近代までの遺構、遺物を検出した。
古墳時代後期、6世紀後葉から7世紀前葉の遺構は、水溜とみられる土坑を検出した。
奈良・平安時代の遺構は、調査地東端を南北にはしる浅い谷地形の南端、西肩部で1×1間の掘立柱建物が並列する施設とこれに隣接する井戸を検出したほか、調査地西端の段丘崖では炭窯を1基検出した。
禁野本町遺跡は、古代の渡来系氏族である百済王氏が建立した百済寺跡に隣接し、その居住域と目されている。これまでの調査により東西南北にはしる街区の存在が想定されており、今回検出した遺構はその北西隅にあたるものと考えられる。炭窯は半地下式平窯で、8世紀に位置付けられ、この構造の炭窯では最古級のものである。その他遺物では、8~11世紀の温石があり、これも最古級の遺物となり、注目される。
近代の遺構、遺物は、陸軍の施設である、通称「禁野火薬庫」と「枚方製造所」に関連するものを検出した。
今回の調査地には、禁野火薬庫の土塁の一部が良好な状態で残存していた。この土塁の調査では、炭とともに火薬庫の建物床が折り重なった状態で検出され、昭和14(1939)年の爆発のすさまじさを物語る。土塁は断面調査をおこなった。また、土塁の下層では明治時代の土塁と建物の一部を検出した。その他、さまざまな構造の土塁や暗渠を検出したほか、軽便鉄道や貯水池などの施設を検出した。禁野火薬庫については、多くの図面が残されており、これらと照合できる遺構も多数あった。
枚方製造所に関わる遺構、遺物は、調査地東端を南北にはしる浅い谷地形上で建物や便所、廃棄土坑を検出した。建物は、コンクリート構造の建物と木造平屋の建物基礎を検出し、昭和20年米軍撮影写真との照合が可能である。便所はレンガ構造とコンクリート構造の2箇所があり、その構造からは、多くの女性工員の存在がうかがえる。
今回の調査では、明治から総和の終戦前にいたる軍事関連施設の、具体的な様相をうかがう貴重な資料を得ることができた。

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