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平成28年度 久留米市内遺跡群

URL https://sitereports.nabunken.go.jp/59610
引用表記 久留米市市民文化部文化財保護課 2017 『久留米市文化財調査報告書382:平成28年度 久留米市内遺跡群』久留米市教育委員会
久留米市市民文化部文化財保護課 2017 『平成28年度 久留米市内遺跡群』久留米市文化財調査報告書382
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ファイル
書名 平成28年度 久留米市内遺跡群
発行(管理)機関 久留米市 - 福岡県
有償頒布・配布ページ https://www.city.kurume.fukuoka.jp
※ 有償頒布・配布していない場合もあります
書名かな へいせいにじゅうはちねんど くるめしないいせきぐん
副書名
巻次
シリーズ名 久留米市文化財調査報告書
シリーズ番号 382
編著者名
編集機関
久留米市市民文化部文化財保護課
発行機関
久留米市教育委員会
発行年月日 20170331
作成機関ID 40203
郵便番号 8308520
電話番号 0942309225
住所 福岡県久留米市城南町15-3
報告書種別
埋蔵文化財(遺跡等)-発掘調査・分布調査・資料調査等
資料タイプ Research Paper
発掘調査報告 掲載されている(発掘調査報告書総目録の掲載対象)
所蔵大学(NCID)
JP番号
他の電子リソース
備考
所収論文
所収遺跡
遺跡名 益生田古墳群 第4次
遺跡名かな ますおだこふんぐん
本内順位 1
遺跡所在地 福岡県久留米市田主丸町益生田740-1
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしたぬしまるまちますおだ
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331910
東経(世界測地系)度分秒 1304134
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.319444 130.692777
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20140623-20151014
調査面積(㎡)
350
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
古墳
時代
古墳
主な遺構
円墳 5基
主な遺物
土師器
須恵器
金属器
特記事項 田主丸大塚古墳との類似性と、地震による崩壊が見られる古墳の調査。
遺跡名 隈山古墳群 第2次
遺跡名かな くまやまこふんぐん
本内順位 2
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町372-2
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち
市町村コード 40203
遺跡番号 30652
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331750
東経(世界測地系)度分秒 1303242
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.297222 130.545
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160210-20160229
調査面積(㎡)
3500
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
古墳
時代
古墳
主な遺構
円墳 2基
主な遺物
特記事項 隈山丘陵上に展開する2基の円墳の測量調査を実施した。
遺跡名 京隈侍屋敷遺跡 第29次
遺跡名かな きょうぐまさむらいやしきいせき
本内順位 3
遺跡所在地 福岡県久留米市京町234-1
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしきょうまち
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331907.48
東経(世界測地系)度分秒 1302958.51
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.318744 130.499586
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160509-20160523
調査面積(㎡)
85
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
近世(細分不明)
近代(細分不明)
主な遺構
溝 2条
礎石建物 1基
ピット
主な遺物
近代陶磁器
近世陶磁器
特記事項 江戸時代の屋敷境を踏襲する溝を調査
遺跡名 大園遺跡 第5次
遺跡名かな おおぞのいせき
本内順位 4
遺跡所在地 福岡県久留米市野中町787-42
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしのなかまち
市町村コード 40203
遺跡番号 31205
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331834
東経(世界測地系)度分秒 1303156
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.309444 130.532222
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160727-20160818
調査面積(㎡)
58
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
平安
中世(細分不明)
主な遺構
土坑 1基
掘立柱建物 1棟
溝 1条
主な遺物
土師器
須恵器
瓦器
白磁
特記事項 13世紀代の掘立柱建物や溝を検出。有力者の居住地が展開したというこれまで調査成果を補強することができた。
遺跡名 白川遺跡 第10次
遺跡名かな しらごういせき
本内順位 5
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町166-20
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち
市町村コード 40203
遺跡番号 30631
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331729
東経(世界測地系)度分秒 1303227
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.291388 130.540833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20161105-20161128
調査面積(㎡)
88
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
近代(細分不明)
主な遺構
溝 5条
土坑 1基
掘立柱建物 1棟
主な遺物
土師器
ガラス片
特記事項 第1次世界大戦中にドイツ兵を収容するために設けられた久留米俘虜収容所の建物跡を検出した。
遺跡名 白川遺跡 第7次
遺跡名かな しらごういせき
本内順位 6
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町166-15
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち
市町村コード 40203
遺跡番号 30631
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331729
東経(世界測地系)度分秒 1303227
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.291388 130.540833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160725-20160905
調査面積(㎡)
155
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
主な遺構
溝 4条
土坑 1基
主な遺物
土師器
須恵器
黒色土器
特記事項
種別
集落
時代
中世(細分不明)
主な遺構
溝 1条
主な遺物
土師器
瓦器
特記事項
種別
集落
時代
近代(細分不明)
主な遺構
掘立柱建物 1棟
土坑 1基
主な遺物
土師器
近世陶磁器
鉄製品
銅製品
ガラス製品
特記事項 白川遺跡第6次調査で確認された久留米俘虜収容所の建物跡の北側延長部を検出した。
遺跡名 白川遺跡 第8次
遺跡名かな しらごういせき
本内順位 7
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町166-22
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち
市町村コード 40203
遺跡番号 30631
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331729
東経(世界測地系)度分秒 1303227
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.291388 130.540833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160905-20161027
調査面積(㎡)
165
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
主な遺構
土坑 1基
柵列 1条
主な遺物
土師器
須恵器
特記事項
種別
官衙
時代
近代(細分不明)
主な遺構
掘立柱建物
土坑 5基
主な遺物
土師器
陶磁器
土製品
金属製品
ガラス製品
特記事項 久留米俘虜収容所の建物の南限を確認。
遺跡名 市ノ上北屋敷遺跡 第6次
遺跡名かな いちのうえきたやしきいせき
本内順位 8
遺跡所在地 福岡県久留米市合川町1877-28
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしあいかわまち
市町村コード 40203
遺跡番号 30110
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331908
東経(世界測地系)度分秒 1303202
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.318888 130.533888
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160912-20161013
調査面積(㎡)
120
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
主な遺構
竪穴建物 2棟
溝 2条
土坑 6基
主な遺物
弥生土器
石器
特記事項
種別
集落
時代
近代(細分不明)
主な遺構
土坑 1基
主な遺物
近世瓦
特記事項 弥生時代の集落跡。
近世から近代の有馬別邸跡。
遺跡名 高良山講堂跡 第1次
遺跡名かな こうらさんこうどうあと
本内順位 9
遺跡所在地 福岡県久留米市御井町1-1
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしみいまち
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331807
東経(世界測地系)度分秒 1303357
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.301944 130.565833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20160913-20161021
調査面積(㎡)
200
調査原因 史跡内容確認調査
遺跡概要
種別
社寺
時代
平安
中世(細分不明)
近世(細分不明)
近代(細分不明)
主な遺構
礎石建物 3棟
土坑
焼成遺構 2基
石垣
主な遺物
土師器
瓦器
輸入陶磁器
近世陶磁器
特記事項 高良大社境内で調査を行った。中世に遡る可能性のある石垣と近世の礎石建物を3棟検出した。
遺跡名 高三潴遺跡 第6次
遺跡名かな たかみづまいせき
本内順位 10
遺跡所在地 福岡県久留米市三潴町高三潴63
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしみづままちたかみづま63
市町村コード 40203
遺跡番号
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331551
東経(世界測地系)度分秒 1302729
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.264166 130.458055
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20161024-20161104
調査面積(㎡)
100
調査原因 確認調査
遺跡概要
種別
集落
時代
弥生
主な遺構
溝 1条
自然流路 1条
柱穴 2基
主な遺物
弥生土器
石器
特記事項 弥生時代の環濠とみられる溝を検出した。弥生時代とみられる柱根を検出した。
遺跡名 白川遺跡 第9次
遺跡名かな しらごういせき
本内順位 11
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町166-18
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち166-18
市町村コード 40203
遺跡番号 30631
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331729
東経(世界測地系)度分秒 1303227
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.291388 130.540833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20161028-20161207
調査面積(㎡)
231
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
主な遺構
溝 3条
土坑 1基
主な遺物
土師器
黒色土器
須恵器
輸入陶磁器
特記事項
種別
集落
時代
近代(細分不明)
主な遺構
柵列 1条
掘立柱建物 1棟
土坑 2基
主な遺物
土師器
陶磁器
金属製品
ガラス製品
特記事項 久留米俘虜収容所の建物跡を確認。
遺跡名 白川遺跡 第11次
遺跡名かな しらごういせき
本内順位 12
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町166-16
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち166-16
市町村コード 40203
遺跡番号 30631
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331729
東経(世界測地系)度分秒 1303227
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.291388 130.540833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20161121-20161216
調査面積(㎡)
82
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
主な遺構
溝 2条
ピット 1基
主な遺物
土師器
黒色土器
須恵器
輸入陶磁器
特記事項
種別
集落
時代
近代(細分不明)
主な遺構
掘立柱建物 2棟
主な遺物
土師器
須恵器
金属製品
ガラス製品
特記事項 久留米俘虜収容所の建物跡を確認。
遺跡名 白川遺跡 第12次
遺跡名かな しらごういせき
本内順位 13
遺跡所在地 福岡県久留米市国分町166-17
所在地ふりがな ふくおかけんくるめしこくぶまち166-17
市町村コード 40203
遺跡番号 30631
北緯(日本測地系)度分秒
東経(日本測地系)度分秒
北緯(世界測地系)度分秒 331729
東経(世界測地系)度分秒 1303227
経緯度(世界測地系)10進数(自動生成) 33.291388 130.540833
※当該位置周辺を表示し、同一名称の遺跡データが存在する場合は遺跡をポイント表示します。
調査期間
20170116-20170127
調査面積(㎡)
92
調査原因 記録保存調査
遺跡概要
種別
集落
時代
古代(細分不明)
主な遺構
溝 3条
土坑 1基
主な遺物
土師器
黒色土器
須恵器
特記事項
種別
集落
時代
近代(細分不明)
主な遺構
掘立柱建物 2棟
土坑 1基
主な遺物
陶磁器
土製品
金属製品
特記事項 久留米俘虜収容所の建物跡を確認。
要約 (益生田古墳群 第4次)
遺跡は、耳納連山北麓の斜面上標高122mに位置し、83・85・87・88・90号墳の5基を対象に調査を実施した。83・88号墳は単室、85・87号墳は複室の横穴式石室を内部主体とする円墳である。半壊していた90号墳を除く古墳は構築墓壙を有し、墳丘の構築過程で積土内に埋め込まれた積石を検出した。これは、墳丘強度を高めるためと考えられ、田主丸大塚古墳においても同様の墳丘構築の在り方が確認されており、関連が注目される。また、石室及び墳丘は北向きに傾いた状況で検出され、その原因は地形変動に由来すると推定される。83号墳から出土した7世紀後半代の祭祀遺物が、崩壊した古墳石材によって破壊された状態で出土したことから、筑紫大地震の影響をうけた可能性もある。
(隈山古墳群 第2次)
都市計画道路整備に伴い設けられる緑地帯整備に先立つ測量調査を行った。調査の結果、2基の円墳の存在が確認でき、いずれも直径15m程度の円墳と想定された。主体部付近は大きく陥没しており、破壊されているものと思われる。
(京隈侍屋敷遺跡 第29次)
調査地は、近世久留米城下、京隈侍屋敷地区に位置し、天保年間久留米城下図に見る杉原家・粟生家の敷地境に位置する。今回の調査は、この屋敷境の検出を主目的として行った。調査の結果、屋敷境推定地より東西溝を検出したが、溝は近世以降のブロック積の側溝であり周辺遺構も近代以降のものが大半であった。周辺の宅地の敷地割りの状況から検出溝は、近世の屋敷地の区割りを踏襲して築かれたものと推定される。
(大園遺跡 第5次)
大園遺跡は、過去の調査により弥生時代中期・後期、9~13世紀代の遺構・遺物が検出されている。今回の調査でも、弥生土器細片や黒曜石・サヌカイトの剥片などが混入した状況で少量出土しており、調査地周辺に弥生時代の遺構の存在が想定される。その後、13世紀代を中心とする時期に遺構の増加が認められ、有力者の居住地が展開したというこれまでの調査結果を、補強することができた。
(白川遺跡 第10次)
調査地は、標高34mの洪積台地上に立地する。周辺には湧水が多く、縄文時代から生活の拠点となっていた。近接する日渡遺跡群正福寺遺跡では、ドングリピットやアミカゴが検出されている。今回の調査では、古代の溝等を検出した。また、近代の遺物を含む掘立柱建物を検出し、同時期に調査を実施した隣接調査区(白川遺跡第6次)の成果と総合し、久留米俘虜収容所の建物跡であると断定した。
(白川遺跡 第7次)
調査地は高良山から派生する洪積台地上に位置し、筑後国分寺・国分尼寺の南東約500mに立地する。また、第一次世界大戦に伴い大正4年(1915)に設置された久留米俘虜収容所の敷地内にあたる。今調査で第6次調査で確認された久留米俘虜収容所の下士卒バラックの建物と考えられる6SB65の北側延長部分を検出し、柱穴内からサクラビールの瓶片が出土した。また、古代・中世の溝・土坑を検出している。
(白川遺跡 第8次)
調査地は高良山から派生する中位段丘に位置する。古代の遺構は、土坑1基とピット多数を検出したが、土坑からは遺物が出土せず、詳細な年代は不明である。掘立柱建物は、地下式礎石を有する本柱を桁間7間✕梁間2間分を検出し、控え柱とみられる柱穴4基が並行していた。柱穴の配置や計画方位、埋土などの特徴、「サクラビール」の陽刻を有するビール瓶といった出土遺物の傾向から、周辺でも検出した久留米俘虜収容所(旧久留米衛戍病院新病棟)の建物と考えられる。
(市ノ上北屋敷遺跡 第6次)
調査地は、筑後川左岸に形成された標高12mの低台地上に位置する。周囲には弥生時代の集落等が多く認められる。今回は弥生時代の溝2条、竪穴建物、土坑などが検出された。また、近代に廃絶した有馬別邸に伴う廃棄土坑が検出された。
(高良山講堂跡 第1次)
筑後一の宮である高良大社境内において実施した、国指定高良山神籠石に関わる史跡内容確認調査である。調査では、神籠石に関連する遺構は検出されなかったが、中世以降の遺構・遺物を検出した。中でも、存在が知られていなかった石垣が検出され、その上段・下段において近世の礎石建物が3棟検出された。これらは近世に描かれた絵図にある本地堂や番所にあたるものと想定される。
(高三潴遺跡 第6次)
調査地は、広川左岸の沖積地に接する微高地上に位置し、弥生後期の高三潴式の標識遺跡として知られている。周辺では、甕棺墓地等が見つかっている。今回の調査では、弥生時代の環濠とみられる断面V字形を呈する溝や、自然流路、柱穴などが検出された。2基の柱穴からは、それぞれ柱根が出土している。
(白川遺跡 第9次)
調査地は高良山から派生する中位段丘に位置する。古代の遺構は、溝3条と土坑1基を検出した。溝は周辺で検出された溝の続きと考えられる。掘立柱建物は、地下式礎石を有する本柱を桁間11間分検出し、控え柱とみられる柱穴6基が並行していた。柱穴の配置や計画方位、埋土の特徴から、第8次調査で検出した久留米俘虜収容所(旧久留米衛戍病院新病棟)の建物の続きと考えられる。
(白川遺跡 第11次)
調査地は高良山から派生する中位段丘に位置する。古代の遺構は、溝2条と埋納ピット1基を検出した。溝は周辺で検出された溝の続きで、区画溝のコーナー部分にあたることが明らかとなった。掘立柱建物は、本柱の柱穴を桁間6間分検出し、控え柱とみられる柱穴1基が伴う。柱穴の配置や計画方位、埋土や出土遺物から、第6次調査で検出した久留米俘虜収容所(旧久留米衛戍病院新病棟)の建物の続きと考えられる。
(白川遺跡 第12次)
調査地は高良山から派生する中位段丘に位置する。古代の遺構は、溝3条と土坑1基を検出した。溝は周辺で検出された溝の続きで、前後関係が明らかとなった。掘立柱建物は、本柱の柱穴を桁間6間分検出し、控え柱とみられる柱穴3基が伴うほか、この建物とは別の控え柱穴3基を検出した。柱穴の配置や計画方位、埋土や出土遺物から、第6・8~11次調査で検出した久留米俘虜収容所(旧久留米衛戍病院新病棟)の建物の続きと考えられる。

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