猿投窯型瓦塔の展開(1) 信濃の猿投窯型瓦塔
永井 邦仁
愛知県内の8 世紀後半〜9 世紀初頭の須恵器窯跡から出土した、瓦塔の形態的・技法的特徴をもとに「猿投窯型瓦塔」を設定した。そして同型の瓦塔は尾張・伊勢・三河・遠江に加え信濃中・南部地域にも分布することをあきらかにした。またこの時期は列島の各地で「地域型」瓦塔が展開しており、その分布する地域ごとに視点を据えていくことの重要性を強調した。